作業療法士*の菅原洋平さんは、民間病院の精神科勤務後、国立病院機構にて、脳のリハビリテーションに従事。脳の回復には、睡眠が重要であることに着目して臨床実践を行ってきたといいます。睡眠関連の著書も多く、快眠の法則を伝授するエキスパートです。

*: 作業療法士(Occupational Therapist / OT)とは、厚生労働大臣から免許を受け、全国の病院などリハビリテーションを行う施設で「作業療法」を行う国家資格です。身体・精神の障害により日々の生活に支障が生じてしまった方が、快適に自分らしく生きていけるようリハビリのお手伝いをするのが、作業療法士の仕事です。

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菅原洋平 あなたの仕事を変える睡眠の法則
第5回は…

午後の集中には計画仮眠を!

仮眠は脳のメンテナンス!

午後の仕事もシャキッと集中するためには、計画仮眠を実行してみましょう。
ここでぜひ身に付けておきたいのが、「脳の働きを客観的に管理すること」です。
 
実は、仮眠によって脳の働きを客観的に管理すれば、集中力に影響を及ぼすということが実験で示されています。

この実験では、1日に4回(10時、12時、14時、16時)、画面に出たシグナルにできるだけ早く反応するテストを行ったそうです。すると10時の反応が一番速く、時間が経つごとに遅くなりました。脳は、目覚めたときから時間が経つほど、集中力が低下していくのです。

そこで、12時と14時の間に30分仮眠をとらせると、午後になっても反応速度は落ちませんでした。仮眠の効果とは、落ちるはずの集中力が落ちないということなのです。

これだけではつまらないと考えた研究者は、仮眠をとらないグループの人たちの机に現金を置き、「いい成績が出たら現金をあげる」という条件をつけました。果たして、現金目当てで午後の反応速度は上がったか、というと、盛り上がったわりに結果は変わらなかったそうです。

この結果からも分かるように、気分のノリやテンションを頼りにせず、客観的に淡々と仮眠をして脳の働きを管理することが重要なのです。仮眠を脳のメンテナンス・ナップと位置付けて有効に活用しましょう。

計画仮眠の4つのポイント

計画仮眠を有効に活用するには4つのポイントがあります。

1つ目は、眠くなる前に仮眠をすること。

脳には、1日の中で眠くなるリズムがあらかじめ備わっています。眠くなってから眠ると、目覚めた後も頭がぼーっとするので、眠くなる前の、昼休みの時間がねらい目です。眠気のありなしに関わらず計画的、戦略的に仮眠をするのです。

2つ目は、1分から30分以内であること。

仮眠が30分を過ぎると、夜に必要な深い睡眠が出て夜の睡眠を食いつぶします。深い睡眠は、夜にとっておかなければなりません。時間がない人でも、トイレや食事中などを利用して1分程度の仮眠でもスッキリ感がつくられます。

3つ目は、頭を立てて眠ること。

脳が重力に対して垂直になっている姿勢では、深い眠りに落ちることがありません。そこで深く眠って夜間睡眠を食いつぶしたくない昼の仮眠では、ネックピローやクッションなどを利用し頭を立てて眠ることが大切です。

4つ目は、「○分後に起きる」と、起きる時間を3回唱えること。

起きる時間を唱えると、脳は、その時間の少し前に心拍数を上げて起きる準備をします。脳に睡眠という作業をさせるので、仮眠終了の時間を設定しましょう。

4つのポイントをうまく取り入れて、午後の集中力もアップさせましょう。

(文・菅原洋平)

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スイは5分の設定で計画仮眠だぐぅ。

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菅原洋平(すがわら ようへい)
作業療法士。ユークロニア株式会社代表。1978年、青森県生まれ。
国際医療福祉大学卒業後、作業療法士免許を取得。民間病院精神科勤務後、国立病院機構にて、脳のリハビリテーションに従事。脳の回復には、睡眠が重要であることに着目して臨床実践をする。

著書
『あなたの人生を変える睡眠の法則』(自由国民社)
『やる気がでる!超睡眠法』(宝島社)
『誰でもできる!「睡眠の法則」超活用法』(自由国民社)
『「いつも眠い~」がなくなる 快眠の3法則』(メディアファクトリー)など

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ユークロニア株式会社

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午後の会議を乗り切るために
朝5分 光の法則 Part2
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