sympotitle01
sympotitle01mb

synposiumreport-title
synposiumreport-small01

これさえ読めばあなたも立派な睡マーになれる
眠りの楽しみ方の「ポイント」をチェック!

2016年4月24日。京都大学の『百周年時計台記念館』において、記念すべき世界睡眠会議のウェルカム・シンポジウム『睡眠の面白さに目覚めませんか?』が開催されました。これで、この『世界睡眠会議』も本格的にスタートしたぞ! っつう感じです。

当日はYouTube生中継も実施したので、見てくれた方も多いはず。でもね、13時30分のスタートから16時30分のフィナーレまで3時間。内容はたっぷり盛りだくさん。みうらじゅんさんの特別授業に笑い転げて、眠りの面白さに目覚めるためのポイントを忘れちゃった人がいるかもしれない。

今回の特別レポートでは、シンポジウムの内容をお伝えしつつ、世界睡眠会議のマスコットキャラであるスイちゃんが作成した秘伝のポイントメモをご紹介。

見逃しちゃった人も、笑いすぎて記憶が曖昧な人も、せっかく会場に行ったのに居眠りしちゃった人も、これさえ読めばシンポジウムの「ツボ」をご理解いただけるはず。

なにはともあれ、お楽しみあれ!

synposiumreport-small02

会場には開演前から長蛇の列!

synposiumreport-small03

synposiumreport-small04

こんなコーナーもありました。

synposiumreport01

ナビゲーターはタレントの斉藤雪乃さん。

symposium0524-pointcheck

開会のご挨拶

synposiumreport-small05

シンポジウムのスタートは、世界睡眠会議、和田事務局長による開会挨拶です。内容は「『世界睡眠会議』って何なんだ?」

「睡眠にはあらゆる可能性が眠っている」というのが世界睡眠会議のコンセプト。

  • 眠りが変わると、目覚めが変わる。
  • 眠りが変わると、お肌が変わる。
  • 眠りが変わると、仕事が変わる。
  • 眠りが変わると、おいしいが変わる。
  • 眠りが変わると、ゴルフのスコアが変わる。
  • 眠りが変わると、GDPだって変わる。

つまり「眠りに目覚めた人から人生は変わる!」という思いを、熱く語った和田事務局長でした。

synposium-suichan

睡眠が世界を変えるかも、ってことだね。
会場でも紹介されたコンセプトムービー、まだ見てない人は要チェック!

> 世界睡眠会議って、なに?

symposium0524-pointcheck

第一部
みうらじゅんさんの特別授業
眠い話

第一部は『マイブーム』や『ゆるキャラ』の名付け親として知られる、みうらじゅんさんの特別授業です。

みうらさんも世界睡眠会議オリジナルのパジャマユニフォームで壇上へ。ナビゲーターの斉藤さん、和田事務局長に続いてのパジャマ姿での登壇に「パジャマの三段オチで登場した、みうらじゅんです」と自己紹介。いきなり会場の雰囲気を和ませてくれました。

synposiumreport02

ところで、みなさんはみうらさんの本業が何かご存じですか?

世界睡眠会議でもご紹介しているみうらさんの正式な肩書きは「イラストレーターなど」。武蔵野美術大学在学中に漫画家デビュー。そうか、イラストレーターだったのか、と思う方も多いでしょうが、大切なのは「など」なんですね。

独自の視点とアイデアで、まるで「夢」のように自由な世界で遊んでいるかのようなみうらさん。特別授業でのトークも、「眠り」というテーマに縛られず、眠り「など」という感じのみうらじゅんワールドが展開されたのでした。

synposiumreport-small06

ここに書いてもその楽しさの全ては伝わらないと思いますが、どんな話が展開されたのか。少しだけご紹介しておきましょう。

● 朝イチに『仮面ライダー1号』を上映している映画館に入ったら、母子連れの2人が入ってきて客席は3人に。しばらくすると、息子が「これ、ライダーじゃない!」とぐずり始めた。

● 最近「Since」に注目している。京都には「創業」は多くても意外と「Since」は少ない。こないだ、「Since2015」という看板があって驚いた。私はこれを「最Since」と呼んでいる。

● そういえば、このパジャマにはポケットがないですけど、胸ポケットの付いたパジャマってあるじゃないですか。あのポケットには、何を入れるのが最適なのか?

● 眠れないとか言う人がいるけど、歳を取るとすっと寝られるようになる。昨夜も3時半まで飲んでたのに、6時半ごろにはちゃんと目覚める。歳を取るのはいいこと満載。これを「老いるショック」と呼んでいる。

● 寝られないとか悩んでいる人だって、最後は永遠に寝られる。

● 棺桶の即売会に行って、段ボールの棺桶に入ってみた。寝て、蓋を閉じてもらうとすごく気持ちいい。胎内出身の私たちとしてはきっとちょうどいいサイズ。

眠り坊主って、何なんだ?

synposiumreport03

さて、特別授業のクライマックスは『眠り坊主』のいろいろでした。

眠り坊主。。。みなさん、見たことありますか?

synposiumreport-small07

これが、眠り坊主です。

木魚を枕にして小坊主が居眠りしている人形で、全国各地でお土産として売られているそうです。ある日、ある旅先で「こんなモノ、誰が買うんだ?」と疑問を抱いたみうらさん。「あ、オレか」と思い立ち、以来、15年以上にわたって各地で買い集めてきたとのこと。

「木魚を枕にして居眠りなんて、甘えてるんじゃないか?」ということで、みうらさんとしては『甘えた坊主』と名付けているそうです。

みうらさんが集めた数々の眠り坊主。会場でみうらさんがつぶやいたひと言とともにドバッとご紹介!

synposiumreport-small08

土産物店では「一休」または「雪舟」として売られていることが多い。

synposiumreport-small09

ある土産物屋の店主は「ネズミがおるから雪舟や」と主張した。雪舟さんが涙でネズミを描いたエピソードは知っているが、ネズミが身体を駆け回るなんてことは聞いたことがない。

synposiumreport-small10

五重塔を踏みつぶす怪獣並みに巨大化。だんだん意味不明になってきた。

synposiumreport-small11

ひょうたん型の巨大かまくら作戦?

synposiumreport-small12

木魚ですらなくなってきた。しかも、火鉢の縁にあご乗せて居眠りしたらヤケドするぞ、と。

synposiumreport-small13

あれぇ?

synposiumreport-small14

ははぁ〜ん。

synposiumreport-small15

このあたりの眠り坊主は中国へ行ったときに買ったもの。どうやら、ルーツは中国にあって、日本へおかしな伝来をして雪舟さんや一休さんになった、らしい。

synposiumreport-small16

あれぇ?

synposiumreport-small17

とうとう、立ち上がっちゃいました。

いかがでしたか。ただし、笑っているだけじゃいけません。みうらさんの「眠り坊主」収集には、実は、眠りについての深い教えが秘められているのです。

お釈迦様は弟子の質問に答え、それが経典になっていきました。なかには「何もお答えにならなかった」ことが「教え」になっていることもあります。でも、もしかするとお釈迦様は「ちょっとわかんないな」と思っていたかもしれないじゃないですか。わからないことは言わないって大切なこと。釈迦のレベルにまでいくと、スルーさえも「教え」になる。

そして、それに気付くと人生がグッと楽になるのです。

synposiumreport-small18

かつて、みうらさんは「酒を飲むと若い人に説教をする説教ブーム」に陥ったことがあったそうです。たとえば、自分が飲んでいる横で若い男性のグループがアイドルの話をしていたら、ついつい「どこがいいんだ!」と説教しながら割り込んでしまう。

「これはよくないな」と思ったみうらさん。いろんな雑誌から「変態」という文字を切り抜いて鞄に入れておくようにして、酔って説教したくなったら自分の額に「変態」を貼ってから話に割り込むようにしたそうで……。

みうらさんの言葉によると「アンチシリアス主義」。いろんなことにくよくよ悩んでいるよりも、人間はどうせケダモノ。しょうがない、と割り切れば、寝るときにも悩まなくてすむ、と。

むむうぅ、大笑いしながら聞いていたけど、なんだかまさに「色即是空」の教えに似ているように感じてきたりして。人生が少し楽しくなった気がするお話なのでした。

みうらじゅんさん、ありがとうございました!

synposium-suichan

不眠に悩むみなさんも、みうら流アンチシリアスの教えをお試しあれ!
悩みを忘れて踊ってみれば、快眠かも。

symposium0524-pointcheck

第二部
シンポジウム
睡眠の面白さに目覚めませんか?

第二部は眠りの面白さを探究するシンポジウムです。ナビゲーターは引き続き斉藤雪乃さん。コーディネーターは山田五郎さん。もちろん、世界睡眠会議オリジナルパジャマで登場です。

synposiumreport04

第一部で特別授業を行ったみうらじゅんさんの友人でもある山田さん。山田さんによると「みうらさんは私の知ってる人の中でいちばん寝ない人」とのこと。新幹線や飛行機の移動が一緒になると、みうらさんはずっと喋りっぱなしでまったく寝ない人、なんだそうです。

山田さん自身は、編集者時代から「いつでもどこでも」寝られるように鍛えられたので、世の中に不眠で悩む人が多いというのが信じられないくらい快眠派、らしいです。

では、シンポジウムの内容をダイジェストでご紹介していきましょう。

アフリカの眠り、世界の眠りからみえてくるもの

京都大学大学院 アフリカ地域研究資料センター センター長
重田眞義さん

synposiumreport05

エチオピアの文化などを研究している重田教授は、NPO法人睡眠文化研究会のキーパーソンであり、京都大学で人気講義『睡眠文化論』を行っています。

プレゼンテーションの中で重田教授が提言したのが「睡眠とは○○である」という空白部分を自由に埋めてみてください、という質問。「睡眠は本能である」「睡眠はムダな時間である」「睡眠は趣味である」etc……。人によっていろんな睡眠があることでしょう。

ちなみに、滋賀県大津市のある小学5年生にこの質問をすると「睡眠とは何でも自由に好きなことができる夢の世界への入り口である」と答えたとか。すてきな小学生ですね。

synposiumreport-small0201

で、睡眠を文化として考える時にポイントとなるのが「睡眠は行動である」という考え方。

寝ている時に「行動」なんてしないじゃん、というのは早合点。人間は寝ていても呼吸したり、いびきをかいたり、寝言を喋ったり、夢を見たりしています。また、寝る前に歯を磨いたり本を読むのは「就眠儀礼」、起きて顔を洗ったり散歩するのは「覚醒儀礼」と呼び、睡眠に関わる「行動」と考えることができます。

食文化で「グルメ」があるように、この「行動」としての睡眠を「質を高めて楽しもう」というのが睡眠文化の真骨頂。

そもそも、睡眠は国や年齢、季節などによって「正解」が変わる多様なもの。また、以前は「食べてすぐ寝ると牛になる」なんて言われていたのに、今ではむしろ食後に横になることは身体によいとされているように、睡眠は「変化」するものです。

睡眠を文化と考えて、自分なりに「グルメな眠り」にこだわってみることは、この世界睡眠会議が目指していることでもあるのです。

synposium-suichan

グルメな眠りに目覚めれば、睡眠はもっと楽しくなるってことだよね。

重田教授のプレゼンテーションの後は、4月9日に『ねむり展』の会場である京都大学総合博物館で行われたワークショップ『チンパンジーのベッドを作ってみよう!』のVTR映像が紹介されました。

synposiumreport-small0202

このワークショップには、睡眠研究部の三田寺理紗さんと日野麻衣さんも参加。チンパンジーのベッドの寝心地体験を語るために、シンポジウムにもゲストとして駆け付けてくれました。

synposiumreport06

ワークショップに参加したレポートは「睡眠研究部」のコーナーで公開中。そっちも読んでくださいね。

> 睡眠研究部 チンパンジーのベッドの寝心地は?

続いて、4月10日に同じ会場で開催された『睡眠文化シンポジウム』から、山極壽一京都大学総長のプレゼンテーションがVTRで紹介されました。

synposiumreport-small0204

霊長類学者でゴリラ研究の第一人者として知られる山極総長。「なぜ、人類はベッドで寝るようになったのか」を霊長類の進化をたどりつつ解説。

怪獣などに襲われる怖い夢をたびたび見るのは、人類が進化の過程で外敵の襲撃に怯えていたからかも、という興味深いお話でした。

> 睡眠文化シンポジウム 新しい眠りに目覚めよう

現代人の眠り小物

武庫川女子大学 生活環境部 情報メディア学科教授
藤本憲一さん

synposiumreport07

さて、次のプレゼンテーションは武庫川女子大学の藤本憲一教授です。女子大生が自分で描いた『寝室地図』などを紹介しつつ、現代人の眠り小物についての考察が紹介されました。

医学的な「良い睡眠」の観点からは、ベッドに余計な小物は持ち込むな、といわれます。でも、実際の生活の中で、たとえばスマートフォンはベッドサイドの必需品。寝室地図を描くことで、ぬいぐるみやインテリアなど、私たちはいろんなものに囲まれて眠っていることに気付くのです。

アメリカでの調査では、ピストルがないと眠れない、なんて人もいたそうで……。

「何も置くな」と禁じるだけではなく、自分がどんなものに囲まれて眠っているのか気付き、よりよい眠りのために考えて、いろんな人と語り合う。それもまた睡眠文化である、ということです。

プレゼンテーションに続く登壇者のフリートークで話題になったのは「共眠」と「個眠」という考え方。かつて家族が川の字で寝るのが珍しくない時代から、今ではそれぞれが個室で寝るようになっています。つまり「個眠」が広がったといえます。

synposiumreport-small0208

でも、現実にはスマホで誰かと繋がっている人が多くなっています。日本社会の眠り形態が「個眠」になったとばかりは言い切れず、「ネットワーク共眠」とも呼べる睡眠文化が芽生えているのではないか、という視点です。

ともあれ、一緒に寝るというコミュニケーションはとても大切。藤本先生は「合宿などで初対面の学生たちでも、一晩同じ部屋で雑魚寝すると次の日にはすごく仲良くなっている」と、睡眠コミュニケーションの大切さを語ってくれました。

synposium-suichan

つまり、何がなんでもスマホは「ダメ」と我慢するより、眠りの邪魔をしない上手な活用法を見つけるべしってことだな。

続いて、ケンブリッジ大学東アジア研究所准教授で『世界が認めたニッポンの居眠り』という著書がドイツなどでベストセラーになったブリギッテ・シテーガさんからのコメントVTRです。

synposiumreport-small0205

> 日本は居眠りに寛容な文化である

日本は「仮眠文化圏」。居眠りに寛容で、電車の中から国会まで、いつでもどこでも居眠りしてる人がいる、という話。

山田「会議とかで眠くなったら出て行けばいいんだけど、日本ではそこに居ることが優先されるんだよ」

重田「大学での居眠りも、学生のオリンピック精神。講義に参加することに意義があるという一面がありますね。昨日は夜更かしして起きるのが大変だったけど、先生の講義には頑張って出席しました! という学生からのメッセージとも受け取れる」

藤本「電車の中での居眠りは、他人と視線を合わせたくないのがおもな理由。顔を伏せて目を閉じていると、そのうちほんとに眠ってしまう」

synposiumreport-small0207

斉藤「ええっ! 電車の居眠りは揺れがポイントじゃないでしょうか。私は『117系』の揺れが大好き!」

などなど。ことに電車を語る斉藤さん、熱かった(斉藤さんは知る人ぞ知る「鉄女」)です。

ニッポンの居眠り。世界睡眠会議でも、いろいろ調査を深めていきたいですね。

文明とは眠らないことである

山田五郎さん

プレゼンテーションを締めくくったのは山田五郎さん。『文明とは眠らないことである』と題して、現代社会の眠りについて語ってくれました。

つまり、今の人間文明そのものが、寝る用の社会になっていないのではないか、という疑問です。

synposiumreport-small0209

みなさんは、今日が幸せだったら、明日はどうなるといいな、と思いますか?

普通に考えれば「明日も今日と同じように幸せな一日であればいい」と思いますよね。でも、資本主義では「明日は今日よりも幸せ」にならなければいけないとされています。

かつて、ドイツの社会学者であるマックス・ウェーバーは資本主義経済の発展は宗教的な禁欲主義が原動力となっていると指摘しました。つまり、資本主義社会の文明は「眠っちゃダメ」ということではないかということです。

山田「居眠りしてまで会議に参加しなくてもいい社会にしなきゃいけないんじゃないかな」

重田「不眠に悩む人がいる一方で、寝てない自慢をするサラリーマンの人もいる。いろんな人にちょうどいい『快眠』があるはず、と考えるのが睡眠文化なんですね」

藤本「社会の枠を壊すところまではなかなか踏み込みにくい。それぞれの人が自分の枠の中で最大限自由に、グルメな眠りを自分でプロデュースしていく時代になるといい」

さまざまな意見が飛び交って、最後は「基本的人権としての『睡眠権』を確立する必要がある!」(重田さん)というところにまで言及。眠りが変わると、社会の仕組みまで変わる、という世界睡眠会議の理念の正しさを実感する議論となりました。

synposium-suichan

毎日気持ちよく眠れたら、それで幸せなんだけどねぇ。

シンポジウムの最後には、睡眠研究部員の理紗さんと麻衣さんが、参加企業各社とコラボして進める睡眠研究部の『今後の研究課題』の予定を発表。

synposiumreport-small0210

すでにいろんな研究が進行中で、このサイトでもうすぐ発表していきますので、みなさんもぜひ読みに来てくださいね。

と、いうわけで、3時間の特別授業&シンポジウムは無事にフィナーレ。

会場に来てくれたみなさん、YouTubeで生放送を見てくれたみなさん、そして、当日は見逃したけど、このレポートを読んでくれたみなさん、ありがとうございました!

synposiumreport08

当日のYouTube配信ビデオは、こちらからご覧いただけます!

suichan-cmt-02
シンポジウムご覧いただいた皆さん、ありがとうございました〜

更新日:2016年5月24日 書いた人:寄本好則

睡眠の大切さに少しでも目覚めたあなたはもう、
立派な睡マー
世界睡眠会議をフォローして
睡マーになりませんか!

ただいまの睡マさんは21973です。