Dora_title_picture_02
Dora_title_text_02

東京・神楽坂に住む生粋のパリジェンヌ!パリと東京を行ったり来たりしながら、日仏の架け橋としてさまざまな活動を続けているドラ・トーザンさんに聞くフランス流の快眠法! インタビュー後編です。

―朝の過ごし方にも、フランスと日本では大きな違いがあるそうですね?

ドラ:それは週末の朝のことですね。日本人は休日でも、いつもと変わらない時間に起きる人が、と~ても多いでしょ(笑)!

フランス人は週末、朝寝坊というか、起きてもゆったり過ごします。それをフランス語で、「グラスマチネ(la grasse matinée)」といって、意味は「朝の贅沢」です。

フランス人にとって、朝寝坊はとても魅力的なことで、私は週末の朝、10時か11時まで寝ていて、起きても朝の光の中、ベッドの上で焼きたてのクロワッサンとカフェオレの朝食をいただきます。これが週末の楽しみでもあるんですよ(笑)。

dora-bedroom

ベッドでクロワッサンとカフェオレ!

フランス人は、ベッドが大好きな
国民かもしれません!

―フランス人にとって、ベッドはどんな存在なのでしょう?

ドラ:これは子どもの頃からの習慣なのですけど、ベッドで簡単な朝食を食べたり、本を読んだり勉強したりします。いまも私は、ベッドで原稿を書いていますよ。それが不思議だという日本人もいますけど。

そもそもフランスと日本では、ベッドの大きさが違います。東京のデパートにシーツを買いに行ったんですけど、シングルベッド用のシーツの種類は豊富にあるんですけど、ダブルベッド用のシーツがとても少ないですね。

住宅事情や文化の違いもあるでしょうけど、日本では、大きなベッドがあまり普及していないのでは? 私のパリの自宅のベッドはとても大きいのですが、それは特別なことではないのです。日本の規格と全然違いますね。

―日本のホテルのベッドは、どうですか?

ドラ:実は日本のホテルに泊まるとき、ベッドで困ることがよくあるんです。シングルベッドがふたつある客室が多くて、ダブルベッドの客室がとても少ないですね。

フランスの場合、ホテルに夫婦や恋人で泊まるとき、別々のベッドで寝ることはありません。何も言わなくてもダブルベッドの部屋が用意されます。

布団文化VSベッド文化!

―日本文化が大好きなドラさん、布団はどうでしょう?

ドラ:そうですね。畳と布団の文化は好きです。最初は戸惑いもありましたけど、いまでは京都などで旅館に泊まるときは、布団で寝ることを楽しんでいますから。もしかすると、日本人は布団文化があるため、ひとりで寝ることに慣れているのかもしれませんね。

―布団のどんな点に戸惑いを感じますか?

ドラ:ちょっと表現しづらいんですけど、布団から出るとき、完全に立ち上がらないといけなでしょ(笑)! あの"立ち上がる行為"に、ちょっと戸惑いがありますね。ベッドだと足を床に降ろすだけで立てますよね。だから寝ぼけてバスルームに行くときに楽なんです。

ずっと子どもの頃からベッドで寝てきた私にとって、布団から立ち上がるとき、変な感覚に陥るんですよ(笑)。

ほのかな灯り文化はどこへ?
日本の夜の街は明るすぎ!

dora-paris-photo

パリ モンパルナス

――いま、睡眠と都市の灯りなどの照明の関係が注目されています。ドラさんは、日本の夜の街をどう感じますか?

ドラ:東京の夜の街は本当に明るすぎます。街頭やネオン、お店の照明など、どうしてあんなに煌々と照らす必要があるのでしょうか。あと、蛍光灯の白い光にとても違和感がありますね。

―逆に、ヨーロッパの夜の街がとても暗いと感じる日本人は多いですよ。

ドラ:日本の友人と夜の明るさで、いつもケンカになりますね(笑)。夜はもともと暗いものですから、部屋やお店全体を明るく照らさなくてもいいと思います。

日本には昔から、灯籠などで暗闇をほんのり照らす素敵な灯りの文化がありましたよね。いま、そんな灯りの伝統文化に復活のきざしがあると知って、とても期待しています。

フランスでは、赤ちゃんと添い寝はしません。

―ドラさんの著書『フランス人は「ママより女」』(小学館)を拝読すると、フランスの母親は、子育て中、子どもと添い寝をしないそうですね?

ドラ:そうですね。フランスなどの欧米では、添い寝の文化はありません。多くの家庭で、0歳から別の部屋で寝かせます。

そしてフランスでは、子どもの頃から自分の部屋を持ちます。欧米の中でも特にフランスは個人主義の強い国なので、子どもたちも個の意識を強くもちます。それぞれが相手の部屋に入るときは、当然ノックをしますよ。

日々の暮らしや子育ての中で重要なのが、母よりも妻、妻よりも女という価値観。フランスは伝統的に、日本と比べたら「母親はこうあるべき」とか「母親なんだから子どもの面倒を見て当たり前」という、“モラルプレッシャー”がずっと低いと思います。

たとえば、両親と子どもが「川の字」になって寝るのは、日本の習慣や愛情の証といえばそれまでですが、親の寝不足の原因のひとつになっているかもしれませんよ。

―最後にメッセージをお願いします。

ドラ:日本の皆さん、睡眠やヴァカンスは人生でとても大事なこと。仕事ばかりじゃなくて、自分の時間を作ってしっかり休んでください。自分らしく生きれば、きっと人生が輝くはずですよ。 Merci!!

suichan-cmt-07
素敵なパリジェンヌ、ドラさん、メルシーだぐぅ。

前編はこちら

dora-profile
ドラ・トーザン Dora Tauzin
国際ジャーナリスト。エッセイスト。ソルボンヌ大学、パリ政治学院卒業。 国連広報部勤務後、NHKテレビ「フランス語会話」への5年に渡る出演がきっかけで日本に住むようになる。慶応義塾大学講師などを経て、現在、アンスティチュ・フランセ東京、アカデミー・デュ・ヴァンなどで講師を務めながら、日本とフランスの架け橋として、新聞、雑誌への執筆や講演、テレビ・ラジオ出演、イベントでの司会など各方面で活躍中。
主な著作として、『ドラがみつけた外国人の東京スタイル』、『東京のプチパリですてきな街暮らし』、 『フランス人は「ママより女」』、『パリジェンヌ流 今を楽しむ!自分革命』、『パリジェンヌのパリ20区散歩』、『フランス人は年をとるほど美しい』など。
2009年、文化庁より長官表彰(文化発信部門)。
2015年、レジオンドヌール勲章シュバリエを受章。

dora-book01
愛される男の自分革命 人生が100倍輝く フランス人の極意』(徳間書店)
http://www.tokuma.jp/bookinfo/9784198641597
これまで、パリジェンヌならではの視点と感性で、日本の女性の自己啓発のための「自分革命」を提唱してきたドラさん。この著書では、愛される男になるための「3大自分革命」を基本軸に、ジャンルやカテゴリー別に、ユーモアを交え楽しく、ときには辛口に、ニッポンの男性が現在抱えている諸問題解決への具体的な事例や体験エピソードも多彩に交えながら、人生の極意をアドバイスされています。

dora-book02
新刊『パリジェンヌ流 美しい人生の秘密』(宝島社)
http://tkj.jp/book/?cd=02557001
国民的英雄ジャンヌ・ダルクに代表されるように、フランスの女性たちは昔からパワフルで、独立心があります。その女性の芯の強さが今日のフランス女性たちが活躍しやすい社会を作り上げてきました。パワフルなだけでなく、いつのときも女性らしさを忘れない、淑女の美しさも備えています。本書では、歴史上人物から名女優までパリジェンヌたちの名言をもとに、フランス人の哲学・生き方を生粋のパリジェンヌである著者が語ります。

撮影協力:東京・飯田橋「カナルカフェ」
TEL 03-3260-8068
http://www.canalcafe.jp/

更新日:2016年7月6日 書いた人:世界睡眠会議編集部

Follow Me

ただいまの睡マさんは15670です。