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京都大学百周年記念ホールで4月24日(日)に開催される「世界睡眠会議 ウェルカム・シンポジウム 睡眠の面白さに目覚めませんか?」。
このイベントのスターターとして登壇するのが、京都出身で「仏像ブーム」を牽引し、「マイブーム」や「ゆるキャラ」の名付け親としても知られる、みうらじゅんさん。
実は、現代の眠りに関しても、独特の知見や面白いアイデアをお持ちです。
果たして、どんな特別授業となるのか? シンポジウムに向けた特別インタビューをお届けします。

流行語「マイブーム」は肩書だった!? 「イラストレーターなど」誕生秘話

―みうらさんの最新著書『「ない仕事」の作り方』【註1】が、ビジネスシーンで話題ですね?

みうら:タイトルに「仕事」って入っていましたからね。これまで僕のやってきたことが「仕事」だと思われていなかったんです(笑)。

自分は長い間、「本業がわからない人」「趣味の人」というイメージだったけど、「みうらじゅんって、これでカネを貰ってたんだ!」と、はじめて気づいた読者も多かったと思うんです。この本では推敲を重ねながら、あまり自慢にならないように「意外に食えている」をアピールしましたから。

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―みうらさんの肩書「イラストレーター」に「など」がついている理由は?

みうら:元々、肩書なんて気にせず仕事をしてたんですけど、大手新聞などで原稿を書くとき、編集者から「肩書がないと困る」って言われちゃって。こっちは全然困らないけど、どうも世間が戸惑うらしく。それで、いくつか考えたんですけど全部ボツになりましたね。

ちょうどその頃、「ない仕事」を作っていくことを意識しはじめていたので、じゃあ、「マイブーム」を肩書にしようと。この言葉の本来の意味は、「マイ(みうら自身)」の「ブーム(流行)」を世の中に広めていくことで、この造語を職業にしようと思ったんですね。

―実際は、そうならなかったですね。

みうら:「マイブーム」が、1997年に「新語・流行語大賞」を受賞したのを機に大きな誤解が生じたんです。「マイブーム」が、世間では「それぞれのマイ」や「みんなの趣味」として流通しはじめ、肩書として使えなくなっちゃった。

そんな事情もあって、肩書は「イラストレーターなど」。でも、大手出版社などでは、意味が理解されなくて「など」は削除されますね(笑)。それでも「など」にこだわっているのは、イラストなんかほとんど描いていないので、本業の方に申し訳なくて。本当に「など」が、ほぼメインですから。

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「眠り」から振り返る80年代。それは、「寝なカッコいい」の時代。

―みうらさんは若い頃、眠りを意識したことはありましたか?

みうら:僕がデビューした80年代って、寝ないのがカッコいい時代でした。いつも寝ていない、神経質なイメージの方がカッコよかったし、モテた。どこでもすぐに寝られる人は、ダメな奴の典型で、「ボク、よく寝てます」って言ったら、もう仕事がきませんから!

80年代だけじゃなく、高度成長の時代から、寝ないでモーレツに仕事したり遊んだりすることが流行ってたんですね、日本社会で。いまはナチュラル志向の時代ですけど、80年代に寝ないのがカッコいいってクセをつけちゃったんで、そうは治らないと思いますね。

―みうらさんの寝ない時代は、その後も続きましたか?

みうら:80年代の終わり頃、テレビゲームのブームが到来して、仕事じゃなくて、夜にゲームをやって寝ないことになっちゃった。“寝なカッコいい”は、仕事ができる前提なんだけど、僕の場合、ゲームに夢中になり過ぎて寝不足に…。

それから海外連続ドラマね。アレ、みんな寝ないで観たでしょ。いまだと「ウォーキング・デッド」なんかだけど。まさに日本中を寝不足にしたのが「24-TWENTY FOUR」。「ジャック・バウアーが戦っているから、オレも24時間起きて観る!」なんてバカな奴、多かったもん。今じゃ、連続モノは辛くなっちゃって…。僕らの世代は、シーズン2くらいで寝落ちしちゃう(笑)。

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バカは、すごく頭のいい人と背中合わせ!
そして、眠りを突き詰めると「ネム睡眠」になる

―東大の「バカ田大学」【註2】に続いて、今度は京大で講演。いま、みうらさんの<才能>がアカデミズムから求められるのは、なぜでしょう?

みうら:そんなことはないと思いますけど、実は、バカと頭のいい人の発想って、背中合わせというか、どこか似ているんです。

普通は絶対できないことってあるでしょ、仕事とか研究で。それをやるか、やらないかだけど、バカとすごく頭のいい人はそれができるんです。そんなお互いに惹かれあう関係もあって、頭のいい人が僕のバカに気づいたんでしょうね。

―京大には、重田先生【註3】による「睡眠文化」の講義があるのですが、いかがでしょう?

みうら:眠りを突き詰めると…「ネム睡眠」でしょ。

―あっ、はい、「ネム睡眠」ですね(笑)

みうら:当然、眠いから睡眠をとるわけで、ストレートに言うと「ネム睡眠」。普通の人は、眠りについて色々と考えてしまうから眠れないんですよ。これがバカだと一応少しは考えるけど、すぐに“何も考えなきゃ眠れる”って結論に到達できちゃう。

でも、ものすごく頭のいい人って、思考が遠回りになりがち。正解があると思っているから。実は睡眠を研究する先生って、寝不足じゃないかと、ちょっと心配なんですよ(笑)。

―重田先生も「眠りにこだわるな!」って、主張されています。

みうら:一緒じゃないすか~。重田先生は、考え抜いた結果、僕の「ネム睡眠」と一致したんだ(笑)。

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―今回の講演「眠い話」(仮)は、どんなお話になるのでしょう?

みうら:少しだけ言うと、何かを一所懸命にやらなきゃいけないときとか、真面目にしていようと思ったとき、人は眠くなると思うんです。学校の授業中なんか、当然眠くなっちゃうんだけど、あれは叱られるのが前提で眠くなっていたんですね。

いまも自分は締切りに間に合わないとか、編集者に叱られるなと思うと、すぐに眠くなっちゃう!「ない仕事」をギリでやっているもんで、いつも叱られるんじゃないかと不安。だから良く眠れるんです。

「眠れない、眠れない」ってグチってる人は、きっと叱られてないと思う。眠れない皆さんは、安定し過ぎ(笑)。

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こちら、安らかな寝顔風のみうらさんです。

―みうらさん、ありがとうございました。最後に、「世界睡眠会議 ウェルカム・シンポジウム」へのメッセージをムービーでお願いします。

* 次回は、みうらじゅんさんの「夢と入眠儀式」にまつわる動画をお届けします。

suichanmark01寝なカッコいいって、あったのか〜。

みうらじゅんさんの特別授業「眠い話」(仮)は、4月24日、世界睡眠会議ウェルカム・シンポジウムで行われます。場所は、京都大学百周年記念ホール。山田五郎さん、重田教授らのシンポジウムも行われます。ぜひご参加ください。

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【註1】『「ない仕事」の作り方』(文藝春秋社)
それまで世の中に「なかった仕事」を、企画、営業、接待も全部自分でやる「一人電通」「一人博報堂」という手法で作ってきた「みうらじゅんの仕事術」を解説した異色ビジネス書。

【註2】バカ田大学
赤塚不二夫さんの漫画「天才バカボン」に登場する「バカ田大学」が2015年12月1日~2016年3月31日、東京大学山上会館で開講。赤塚さんの生誕80年の記念企画。みうらじゅんさんや安斎肇さんらが「バカとは」と題して講義した。

【註3】重田眞義先生

京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究 研究科 教授。NPO法人睡眠文化研究会 理事。

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みうらじゅん
1958年、京都府生まれ。武蔵野美術大学在学中に『月刊漫画ガロ』にてマンガ家デビュー。独特の世界観が人気を呼び、イラストレーター、作家、ミュージシャン、ラジオパーソナリティーなど幅広い分野で活動。97年、みうら氏の造語「マイブーム」が新語・流行語大賞受賞語になる。そのマイブームによって、「仏像」「らくがお」「とんまつり」「ゆるキャラ」などを世に知らしめ、現在も「勝手に観光協会」「スライドショー」など精力的に活動。

更新日:2016年3月18日 書いた人:峯一雄

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