新しい枕、ザビ襟ザベスをつくってみた

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書いた人:妄想工作家 乙幡啓子

最近、遠出をしまして。帰りの新幹線で、旅の疲れから寝てしまったんですが、浅い眠りから起きる毎に首が痛い。痛くない角度に首を据え直してまたウトウトし始め、起きるとまた新たな箇所が痛い。

そんな痛みを解消するのが旅行用のネックピローでしょう。しかしながら、これを車内でプーッと膨らませるのも気恥ずかしいというか、周囲の目を気にしてしまい、ちょっと勇気が要るものです。

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何かいい支えはないか・・・と編集部で考えたところ、浮かんだのがあの襟。そう、ジャバラになっていて厚みがあり、いかにも首を支えてくれそうな・・・中世ヨーロッパの貴族や聖職者が付けているような、おなじみのあの襟です。

「襞襟(ひだえり)」と呼ぶんですってね。イメージでは、フランシスコ・ザビエルなどの聖職者やエリザベス1世が装着しているアレ。「ザビ襟」「襟ザベス」とでも言いましょうか。

そんなわけで「襞襟ピロー」を作って、貴族気分で旅をしてみようではないですか。

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支えになるくらいの布、ということでやはりフェルト布をチョイスしました。帯状に切ってミシンで長くつなぎ、首の高さのジャバラ状に折っていきます。

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地の布は、折りたたんで携帯しやすいように薄めの布で。そこに、襟を縫い付けるためのアタリの線を引いていきます。

しかし初めての「ザビ襟」「襟ザベス」作り、果たしてどれくらいの厚さでしっかり作れるのか、折りたためるのか、全然予測できません。

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ジャバラに折った布を地の布に縫い合わせて完成!ではなく、もう一手間。襞と襞の接点を糸でかがって、ずれないように形を整えます。想像してたのより、けっこう手間がかかりますな。そういうもんです。

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さて、見た目は五箇山の民謡踊りに使う「こきりこ」のようですが、「襞襟ピロー」、完成。これを持って、さっそく電車に乗って、うーん寝てみたい!

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携帯用に、ザビエルの肖像画にある「燃えたぎる心臓」をモチーフにしたケースも勢いで作ってみました(実はその肖像画では、ザビエル氏は「襞襟」つけてないんです!でもなぜか襞襟=ザビエル氏というイメージがありますよね)。燃えるハートに、この襟をしまいたい!という思いからですが、どうか怒られませんように。

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紐でくくって、コンパクトに携帯可能です。そしてこの紐で、首周りに結びつけると・・・

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まさにエリザベス!またはザビエル!はたまた天草四郎か。なぜ私はこんな表情なのかわかりませんが(たぶん眩しかったためだ)。

しかしなんということでしょう、つけた瞬間、後光が差してきましたぞ!

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後光に包まれて、尊い寝顔になってしまいました。恐れていた「布の張り」も、首を任すのに十分なものでしたよ。

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というわけで、襞襟ピローは携帯に良し、実用に良しという、うっかり予想以上のネックピローになってくれました。これからは貴き寝姿でもって、出張や帰省をしてみたいと思います。

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これ本当に寝れるんだ!

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乙幡啓子

1970 年群馬生まれ・東京在住。ニフティ「デイリーポータルZ」で脱力系工作記事などを連載するほか、モノ作りイベントやワークショップ、講演などでも活動。
著書に「妄想工作」「乙幡脳大博覧会」「笑う、消しゴムはんこ。」。
ラーメンズ片桐氏との共演DVD「また、つまらぬ物を作ってしまった」が絶賛発売中。
また妄想工作所名義で「ほっケース」「スペース・バッグ」などの雑貨製作・企画も行う。

最近話題となった企画商品「ノアの方舟ポーチ」「モーセの奇跡ポーチ」がフェリシモ「YOU+MORE!」より絶賛発売中!

乙幡啓子オフィシャルサイト 妄想工作所

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