人間の赤ちゃんと同じ方法で動物を寝かせる事はできるのか?

書いた人:小堺丸子

赤ちゃんを寝かしつけるのは本当に大変だと思う。
なぜなら生まれたばかりの赤ちゃんは、本能だけで生きているからだ。
それをコントロールするのはどう考えたって難しい。

しかし、世のお母さんたちは歌を聞かせたり、背中をポンポンしたり、
抱っこしてちょっと外を散歩してみたり、と色んな方法を駆使し、
なんとかして寝かしつけている。本当にすごい。

友人の赤ちゃん1歳を自分なりに寝かしつけてみようと、お腹をポンポンしたり

当サイトのおやすみえほんコーナーでおススメしている絵本「しきぶとんさん かけぶとんさん まくらさん」を読み聞かせてみたりしたが……

そんな気分ではなかったらしい。こりゃ大変!

いつものお昼寝時間を狙って友人の子どもの寝かしつけに挑戦してみたのだけど、そう簡単に寝かせることはできなかった。

結局は友人がお乳をあげて、抱っこしながら美空ひばりさんの「川の流れのように」をすごくゆっくりなテンポで歌ってあげることで寝かしつけに成功。さすがである。

私の音程の狂った「大きな古時計」では寝なかったが、お母さんの歌声でウトウト。あと人肌の温もりがポイントらしい。

さっきまで動き回っていたチビ怪獣くんもグッスリ。可愛い寝顔だ。

猫や犬は寝かしつけられるのか

その寝かしつけている姿を見ながら思った。
お母さんたちの寝かしつけ方法をもってすれば、赤ちゃんと同じく本能で生きている動物たちも眠ってしまうのではないだろうか、と。

たとえば猫はどうだろう? 試してみよう。

友人が飼っている猫、じゃんけん(オス・6歳)を寝かしつけてみよう。

まずはエサで仲良くなってから。

初対面のじゃんけんは、大人しく、ちょっと緊張気味だった。
そこでしばらく飼い主さんと会話をして私の声に慣らしたあと、好物だというかつお節をあげる。
するとペロペロと指を舐めてくれるようになった。よしいいぞ。
徐々に距離を縮めれば何とか寝かしつけられるかもしれない。

それに猫は語源が「寝(る)子」から来ていると言われるように寝るのが大好きな動物だ。
一日にだいたい12時間~16時間も寝て過ごすという。
人間の赤ちゃんの寝かしつけをしたら一発で寝ちゃうんじゃないか。

作戦その1:絵本を読み聞かせ

一瞬は見るが興味なし

作戦その2:抱っこしながら歌を聞かせる。

なぜか生気が無くなってしまった。なんて表情だ・・・

作戦その3:抱っこしてちょっと外に出てみる

苦悶の表情になったので速攻で帰る。ごめんよごめんよ。

いくつかやってみたが全て失敗だった。
特に、赤ちゃんがいる友人がイチオシしていた「外へのお出かけ」はよほど嫌だったようで、これまで見たことも無いような猫の表情を見せていた。

落ち着かせて気持よく寝てもらおうと思ったのだけれど、逆に覚醒させてしまったようだ。
すぐさま部屋にもどり猫用キャリーバッグから出すと脱兎のごとく逃げてしまった。
嫌われてしまっただろうか。

罰として飼い主さんに猫のDVDを何枚か見させられた。というのは冗談で、少し時間をおいてじゃんけんがさっきのことを忘れてくれるのを待つ。

悪いことをしたなと反省しながら猫のDVDを見た。
その中の実験によると、猫は動物の中でも特に言うことをきかない、ということがわかった。
猫はほっとくのが一番寝る近道なのだと思い知る。

少ししたらまた触らせてくれるようになった。

作戦その4:赤ちゃんのように背中をポンポン。でも、のどをかくだけの方が気持ち良いかな?

そしてしばらくするといつの間にか寝てたじゃんけん。可愛い。

猫は人肌よりホットカーペット

というわけで猫には人間の赤ちゃんの寝かしつけはまったくきかないことが分かった。

それよりも絶大な効果があったのは、とにかくほっておくことと、ホットカーペットの温もりだった。

では次、犬の場合はどうだろう?

ゲンキ8歳とモコ10歳を寝かしつけてみる。

今度は私の実家で飼っているトイプードルたちがターゲットだ。
犬も意外と寝るもので、一日に12時間から14時間寝ているそうだ。
この2匹とはたまに会っているのでさすがに緊張感は無い。
クールで大人しかったじゃんけんに比べ、犬たちは遊べ遊べと大興奮である。

作戦その1:絵本の読み聞かせ

それより遊んで! と襲われる。尻尾の動きがすごい。

作戦その2:お腹をポンポン。気持ち良さ気だけど目はランランのモコ。

作戦その3:背中ポンポンしながら歌を歌う。

それより散歩行かない? といった表情のゲンキ。

おかしい。さっき1時間ほど散歩して疲れさせたつもりだったのだが、まだ動き足りないようだ。

しかもいつもと違うことをしようとする私に興味深々なようで、興奮がやまない。
寝る気配が1ミリもしないぞ。

作戦4:外に出てだっこ。落ち着かせよう。

公園の様子が気になりキョロキョロ。ぜんぜん落ち着かない。

作戦5:おんぶに変えて、歌いながらゆっくり散歩。

楽しそうな子どもたちが気になり乗り出す

色んなものが気になるらしい。こりゃ寝ないわ……

やはり失敗だった。
しばらくおんぶをして公園を回ったが、キャッキャと遊んでいる子どもたちに反応してしまう。
猫のじゃんけんと逆で、外に出るのがうれしすぎてランランと目が輝いてしまうのだ。
これは眠るどころじゃない。

それに、今回改めて思ったけど猫も犬もとても敏感だ。
彼らは睡眠時間が多いといっても基本的に眠りが浅いのだ。

いつ敵が来ても反応できるようになっていてちょっとした刺激を与えるとすぐに目覚めてしまう。
つまり彼らへの寝かしつけは、人間の赤ちゃんより困難といって良いだろう。

やはりほっといたら寝た。さすがに疲れたでしょうな。

猫は逃げ、犬は喜ぶ

という感じで、人間の赤ちゃんの寝かしつけ方をすると、猫は逃げ、犬は目を輝かせる、ということが分かった。
改めて、種の違いを感じさせられる結果であった。

しかしひとつ共通していることがある。
それはどの寝顔もめちゃくちゃ可愛いということだ。

今回わたしは全ての寝かしつけに失敗しているが、彼らの寝顔が見られただけでも幸せである。

suichan-cmt-07
猫も犬も寝ないねー。でも可愛いから許す!

小堺丸子

東京葛飾生まれ。江戸っ子ぽいとよく言われますが、新潟と茨城のハーフです。 好物は酸っぱいもの全般とイクラ。ペットは犬2匹と睡魔。土日で40時間寝てしまったりするので日々の目標は「あまり寝過ぎない」

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