京大生がまじめに昼寝を研究してみた。
京大昼寝サークル「まどろみ」スペシャルレポート

睡眠研究部ぐっすりレポート『 京都大学で「昼寝サークル」を直撃!』で、研究部員の三田寺理紗ちゃんに京都大学構内の昼寝スポットを案内してくれた京都大学昼寝サークル「まどろみ」の代表、井上泰彦さん。2016年11月に開催された学園祭に「昼寝の園」を出展するために、まじめに昼寝を研究したとのことで、研究レポートが届きました。

昼寝の真髄。じっくり読んでみてください!

「昼寝の園」研究レポート

京都大学農学部/井上泰彦(昼寝サークル「まどろみ」代表)

みなさん、おはようございます!
京都大学で昼寝の研究をしています! 京大昼寝サークル「まどろみ」の井上です!
みなさんは昼寝をエンジョイしていますか?

京都大学11月祭で行われた「昼寝の園」

さて、京都大学で11月祭(通称NF)という学園祭。昼寝の良さを伝えるこの絶好の機会を逃すまいと、まどろみも昼寝の展示や体験、研究の発表を行いました。

こちらが展示会場「昼寝の園」の全体図です。

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キャラクターは友達に書いてもらいました。かわいい見た目に反して、結構毒舌です。

一番上に書いてある昼寝の園はこんな感じです。リーフガーラントで囲まれた空間の中で、人工芝にゆっくり体をあずけて昼寝ができます。最短の方で5分間、最長で1時間半昼寝していかれました。

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この写真に写っているお二人は初対面です。普段なら一人で行う睡眠を、知らない人と行う。つまり、新たな眠りの形「共眠」ですね。

その他の展示はこんな感じ。

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大量の枕とブランケットを用意して、いつでも心地よい昼寝ができるようにさせてもらいました。
いい香りのするアロマポットや、活字で眠くなる人のために新聞、「あの時の睡魔」を今解放するために漢字テキストや参考書、快眠のための絵本「おやすみロジャー」など、いろんなもの置いておきました。

好きな音楽や好きな香りでお昼寝できるように、お昼寝メニューも作りました。ブランケットのかけてもらい方までお好みに応えます!

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見学している人と昼寝している人が共存している空間。まどろみが目指した「昼寝の園」の光景です!

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昼寝基本の型

さて、「昼寝の園」は、ただの昼寝場所ではありません。学園祭のために「まどろみ」が調査した研究結果の発表も行いました。今回実施した昼寝研究のテーマは3つ。

まずは、「昼寝基本の型」についてです。京大生も授業中に居眠りします。というか、めっちゃします。そんな一番身近なお昼寝である、居眠りのスタイルについて調査を行いました。学園祭の研究発表で作成したプレゼン用資料(この記事のために画像に書き出しました)で、ベスト5を紹介します。

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第一位は、圧倒的な寝やすさと、顔を見られない安心感を兼ね備えた「穴熊囲い型」になりました。調査前から、おそらくこれが1位になるだろうと予想はしていましたが、調査対象者の半数以上がこの型を愛好していることには驚きました。

ただし、盤石の守りを固める「穴熊囲い」には弱点もあります。それは「まるで授業を聞く気がない」ことがあまりにも露骨だということです。厳しい先生の時に使うとひどいことになってしまいます。

続いて、2位と3位を続けて発表します。

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第2位は「ラピュタ」、第3位は「ファランクス」となりました。

2位のラピュタは眠るのを耐えている姿ですね。授業を受けていて、起きていなきゃいけないという気持ちと眠気が闘っている様子に愛しさを感じます。結局寝ちゃってるんですけどね。この型は船を漕ぎがちで、むしろ恥ずかしい感じになっちゃっている人もいるので要注意です。

3位のファランクスは、1位の穴熊囲いをうまく改変した眠り型になります。片手が伸びることで、息苦しさが軽減されますね。ただし、スペースを取る、前の席の人が結構迷惑というリスキーな寝型でもあります。

さらに、4位と5位を発表しましょう。

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第4位に輝いたのは「ツリーハウス」です。ラピュタの変形ですが、あんなに不安定だったラピュタが、手を添えるだけで格段に安定感を増していることがわかります。

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第5位は「手羽先」です。ツリーハウスが崩れ落ちると、この型になります。枕にしている腕が痺れやすいので、要注意です。

この調査は、授業中の教室に潜入し、居眠りしている学生を観察するという方法で行いました。実際に調べてみると、顔を横向きにしていたのは100人中18人だけで、81人が真下に突っ伏して居眠りしていたのは驚きです。学園祭で公表した資料には、各基本型ごとの男女比などのデータも掲載しています。興味のある方は、SNSなどで「見たいぞ」と叫んでみてください。もしバズるようなことがあれば、世界睡眠会議編集部が詳細データの特集を検討してくれるそうです。

ちなみに、基本の型のネーミングはまどろみのオリジナルです。無断使用してもいいので、どしどし世の中に広めてください。

屋外昼寝の意識調査

ふたつ目の研究テーマは。まどろみの真骨頂、屋外昼寝について調べました。調査対象は、京都大学構内の屋外で昼寝している人。

まずは、昼寝する前後の行動を聞いてみました。

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昼寝する前は食事した人、そして、昼寝の後は授業に行く人が多いですね。昼寝の後に「予定がない」という人が少なかったのは意外でした。みんな、そこそこ忙しい中で昼寝をかましているんですね。

次に、昼寝した理由を調査しました。

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予想通り、単純に眠くなっちゃったから眠る人が多いですね。でも、午後の仕事が効率的になるとか、睡眠不足の調整など、ちゃんとした理由を持って昼寝する人もいらっしゃいました。昼寝は意外と理性的な行動なのかも知れません。

昼寝の持つ文化的側面についての考察

3つ目のレポートテーマは、どうして「まどろみ」が屋外で昼寝をするのか、睡眠文化と社会学の観点からの考察です。

これも、プレゼンテーション資料にまとめたので、まずは、ざっくりとその概要をご覧ください。

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「まどろみ」は屋外昼寝を推奨しています。上の資料で考察しているように、睡眠の効能だけに目を向けず、睡眠をひとつの時間の過ごし方として楽しもうというのが、睡眠文化の考え方ですね。屋外での昼寝は、環境の揺らぎを楽しむことで、その時々で違った昼寝を楽しむことができます。これが屋内での昼寝と大きく違う点だと考えています。

考察はさらに続きます。

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社会学の柴田悠准教授が提唱してらっしゃる「時間意識」についても考えてみました。正しくとらえられているかは微妙ですが、時間の進み方が切れ目なく続いている直線的時間意識と、夕方が始まって、終わるといったように始点と終末が存在している線分的時間意識について、それを意味的な面から考えてみています。

直線的時間意識は、時間が連続しているため、物事も意味的なつながりがなければなりません。例えば睡眠をとることは、午後の作業の効率を上げたり、体を休めるなどの理由や目的が必要になります。一方でそれ以外の時間意識、特に線分的時間意識では意味のつながりが必要なく、その場その場を過ごしているという意識に過ぎないため、睡眠に目的や意味が必要ありません。

まどろみは、このような目的や意味から解放された自由な時間の過ごし方としての昼寝こそが楽しいものと考えているのです。

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したがって、まどろみは昼寝そのものに重きを置いているというよりも、むしろ昼寝をするという時間の過ごし方に重きを置いています。ですから、眠らなくてもよいと考えています。また、様々な人が周りにいることで、環境の変化を楽しめる。という点で周りに多くの寝ている人や起きている人がいる環境も良いものだと考えています。

よって、まどろみは、多くの人が活動している屋外で、眠らなくてもよい昼寝を行うことが良いものだと考えているのです。

以上がまどろみが行った研究でした。随分と長くなってしまいましたが、これからもまどろみはあくまでもまどろみ代表が、無駄な責任や気遣いをせずに楽しめる1人サークルという形で、昼寝を楽しみ、昼寝を研究し、昼寝の良さを広めていきたいと考えています。

みなさんも、今度の週末、屋外で昼寝してみませんか?

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まどろみにこんなことがかくされていたとはねー。

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