お月さまは睡眠に関係しているの?

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月は睡眠に大きな影響を及ぼしている? いない?

長年、科学者の方から狼に変身される方まで、いろんな方が気になるこの「月と睡眠問題」。たしかに、幻想的な月はいかにも私たちの毎日の眠りに大きな影響を及ぼしているように思えます。

2013年、スイスのバーゼル大学精神科医Christian Cajochen氏の論文が話題になりました。これは、外部環境を遮断した場所で眠っても、月の満ち欠けは睡眠に影響するか? というものでした。

結論は、影響する、というものでした。33名の被験者は満月になると、深い眠りに達するまで5分ほど余計に時間がかかり、睡眠時間も20分短くなったのです。

さらには、睡眠と目覚めのサイクルに関連するメラトニンというホルモンのレベルも低下しました。被験者は、目覚めてからも気分があまりすぐれなかったとも言っています。

Cajoen氏によると、こうした月と睡眠の関連性は、人間よりもっと古い、哺乳類の黎明期にまで遡ることができるかもしれないといいます。満月は明るいから、敵の攻撃も多かったのではないか? それが体内時計に影響を与えているのでは、ということです。

この研究結果は当時大きく取り上げられました。やはり月と睡眠の関連性はあったのだ! と。

そこへ、新しい論文が発表されました。今年の5月にFrontierに発表された、小児科関連の論文です。題して、「子供は狼男みたいになる? 国際的なサンプルによる、満月と子供の睡眠行動との関連」。

ファースト・オーサーのJean-Philippe Chaput氏は、「なぜ子供に対象を絞ったか。子供は大人よりも行動変化に敏感だし、睡眠のニーズが成人よりも大きいから重要だと考えたんだ」といいます。

子供は5つの大陸から5,812人集められました。それぞれ経済的、社会文化的にも広範囲になり、年齢、性別、親の教育レベル、体格指数、夜間の睡眠時間などのデータが、28ヶ月間集められました。

その結果は! 満月前後の夜間の睡眠時間は、平均して5分間、もしくは1%の減少が報告され、他の活動は変化が見られませんでした。

5分短くなるということをどう捉えるかですが、「満月について心配する必要はないでしょう。私たちの行動は、それよりも遺伝子、教育、収入、心理的・社会的側面などの要因が大きく影響するのです」とChaput氏はいいます。

つまり、満月は睡眠にほとんど影響がないと。

さあ、このふたつから導かれる結論は、、、「満月と睡眠の影響はまだまだよくわかっていない」です。

睡眠そのものにも、まだまだ大きな謎があります。それをいえば、脳だってまだわからないことだらけ。研究はまだ始まったばかりとも言えます。

あなたの実感はどうですか? 満月は、睡眠に影響すると思われますか?

suichan-cmt-07
満月を見ると吠えたくなるけどなー。

参照
Christian Cajochen et al. Evidence that the Lunar Cycle Influences Human Sleep Current Biology Volume 23, Issue 15, p1485–1488, 5 August 2013

Jean-Philippe Chaput1 et al. Are Children Like Werewolves? Full Moon and Its Association with Sleep and Activity Behaviors in an International Sample of Children Front. Pediatr., 24 March 2016 | http://dx.doi.org/10.3389/fped.2016.00024

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