マクラはなぜマクラというのだろーか!

pillow

毎日のねむりに欠かせない最高のパートナー、、、それは、。ソバガラ、低反発、羽毛枕まで、枕は睡眠にとって最高の相棒です。

でもまって。いつもいつも気にしないで使っている枕。君の名は、なぜ枕なの?

枕という言葉の語源には諸説あり、どれが決定! というものはありません。枕草子の時代から枕はマクラ。そんな昔の話は、諸説あって当たりまえ。でも、こうだろうな、という有力な説はあるようです。

作家・丸谷才一さんが共著者のお一人である『日本語相談』(朝日新聞社)に、読者からの相談に応える形で書かれています。

クラといふのはもともと神霊の宿るところといふ意味でした。「高御座(たかみくら)」「幣(みてぐら)」などのクラです。
サクラの語源もこれで、あれは稲の神霊の宿る花だからサ・クラなのだといふ説もあります。(サはサツキ、サヲトメなどでわかるように稲作に関係のある接頭語)
マクラのクラもこれらしい。古代人はマクラをあてがって眠ると何か霊的なものが訪れると信じたので、あれをマ・クラと名づけたのでせう。
(この場合、マは本物である、優れてゐるの意。)
(『日本語相談 三』 P.176)

このあと丸谷さんの話は「枕詞」という用語解説につながって行きます。

世界睡眠会議の連載「 ぐっすりコラム」でもおなじみの鍛治恵さん(睡眠文化研究会)は、『睡眠文化を学ぶ人のために』(世界思想社)の中のコラム「枕の世界地図」の中で、こう書かれています。

日本語の「枕」は、『古事記』に登場する古い言葉だが、語源には、頭を休めるところ「アタマクラ」が転じて「マクラ」になったなど諸説ある。中でも有力なのは、「魂=タマ」を置くところ、休めるところ(=蔵)から、「タマクラ」という語が生じ、それが転じて「マクラ」という語になったというものだ。
(『睡眠文化を学ぶ人のために』 P.142)

なるほどー。ちなみに漢字の方の「枕」は後になってからできたようで、木偏はその材質を示すのはもちろんですが、つくりの「冘」(いん)は、「甲骨文字は水の中に牛や羊を書いた象形の字。洪水などのとき、牛や羊を犠牲(いけにえ)として川に沈めて祭るという意味」だそうです。

犠牲をしずめる意味から、この字が使われているものはすべて「しずめる、しずむ」の意味となり、「しずむ、しずまる」、の意味となり、「うもれる、かくれる、ひそむ、しずか、おちつく、ふける」などの意味に用いるのだそうです。(白川静 『常用字解』) 

1日の終わりに、神聖なものである「頭」と「気持ち」を休める場所、それが「枕」なんですね。

アフリカでは多くが木製の枕を使っていて、東アフリカ牧畜民の男性は一本の木から彫り出したT字型のスツールをマクラとしても用いています。移動の際は常に持ち歩いているこれは「ボルコット」(エチオピア西南部)や「エキチョロン」(ケニア北部)と呼ばれ、この言葉は、「木製枕・椅子」の両方の意味があるのです。

フランス語で枕は「oreiller」といいます。これは「耳 oreille」から来ている言葉と考えられています。そういえば、フランスでは「枕が故障した」という言い回しがあり、それは寝過ごし(遅刻)のことを言うのだとか! ちょっと洒落てますね。

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泉まくらさんの世界睡眠会議テーマ曲、 『睡マーよ』はこちらだよー

参照:
『日本語相談 三』(朝日新聞社)
『睡眠文化を学ぶ人のために』(世界思想社)

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