寝だめができない理由が科学的に判明!

suimmenews20161130

睡眠不足が続いた後の休日。それまでの日々の睡眠不足分を取り返すかのごとく意気込んで布団に入ってみるものの、結果、いつもとあまり変わらぬ睡眠時間だったなんてことがあるはずです。

体験談としては「できない」と分かってはいても、ついついやってみたくなる寝だめですが、これが体験談だけでなく科学的にも「できない」ということが判明しました。

アメリカ科学振興協会が発行する学術雑誌『Science』(2016年8月12日号)に掲載されたベルギーのリエージュ大学の研究グループの研究報告があります。この報告によると、若くて健康的な被験者33人に、42時間連続の不眠状態のまま、被験者の注意力や反応時間を調べる試験がおこなわれました。

結果は被験者たちの不眠時間が延びれば延びるほど試験の成績は落ち込んでいったそうです。眠っていないのに注意力が上がる人はそういませんから、この結果は予想通りともいえますね。

一方で、私たちのカラダ(脳内)には2種類の”時計”があり、それが相互作用していることがわかったのです。ひとつは光や暗闇に反応し睡眠・覚醒のサイクルを決定する「サーカディアン・リズム(概日リズム)」。いわゆる”体内時計”です。

もうひとつの”時計”が「恒常的睡眠欲」です。「サーカディアン・リズム」を”体内時計”というならば、「恒常的睡眠欲」は”体内砂時計”というそうです。あまり聞きなれない「恒常的睡眠欲」とは、起きている時間が長くなればそれに比例して眠りたいという欲求も増す働きです。

「サーカディアン・リズム」、「恒常的睡眠欲」という2つのプロセスについては以前から認識されていたのですが、今回の実験の結果から断眠中にそれぞれが異なる脳の領域で働き、お互いに影響を及ぼしていることがわかったのです。

そしてこのふたつの”時計”が影響し合うことが、寝だめができない理由なのです。すなわち、長時間起きていればそれと同じぐらい長く眠りたい、寝だめをしたいのに(恒常的睡眠欲)、それが出来ないのは、それまでの睡眠・覚醒サイクル(サーカディアン・リズム)があるからであって、この相反するふたつの脳内の”時計”が相互作用しているため寝だめができないのです。聞けば当たり前のことと思いますが、今回の実験でそれが改めて証明されました。

研究グループのひとりの米ハーバード大学医学大学院睡眠医学のCharles Czeisler教授は、「午前7時から翌朝の午前7時まで丸々24時間起きていたとします。その後は自然の成り行きで眠りにつくものの、体内(脳内)の目覚まし時計が鳴ってしまい、もっと眠りたいのに数時間後に目が覚めてしまう。つまり、睡眠時間の長さを決める主な要因は“起きていた時間”の長さではなく、体内(脳内)の”時刻(時計)”のほうなのです」と語っています。

このように私たちの脳内には、ラクダのコブのような睡眠を溜める箇所がないことが体験談だけでなく科学的にもわかってしまいました。とはいえ、たまの休日ぐらいはゆっくり眠りたいのも、また人間の性(サガ)というものですね。

出典: Local modulation of human brain responses by circadian rhythmicity and sleep debt

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スイは寝だめが出来るぐぅ(←自慢!)

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