木だって体内時計がある?

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私たち人間は、眠ります。その眠りは、サーカディアン・リズム(概日リズム)に従っています。人間に限らず、多くの生物が概日リズムを持っています。では、植物はどうでしょう。

植物学者カール・フィン・リンネやあのダーウィンも、植物が概日リズムを持っているかどうかの観察や研究を行っていました。私たちも、朝、花がひらき、夕方につぼむ植物があることを知っています。

しかし、こうした植物にとっての概日リズムは、小さな植物が主な研究対象であり、大きな樹木についてはよくわかっていませんでした。

2016年5月、オーストリアと、ハンガリー、フィンランドの研究者たちが新しい技術を使って樹木にどのような概日リズムがあるか、研究を行いました。

研究は、数百万のポイントをプロットできるレーザースキャニングを用いて行われました。測定対象は5-6mに成長したカバノキです。地域や天候の影響をできるだけ排除するため、フィンランドのキルッコヌンミとオーストリアのホルンの2つの地点で、2015年の春分の日と秋分の日に近い、風のない日に行われました。この日だと結露の影響も少ないでしょう。

果たして、木にどのような変化が起きたのでしょう。そう。木の枝は夜のうちに、だんだんと垂れ下がって行ったのです。そして、朝には元どおりになりました。

この観察結果だけでは、樹木の概日リズムは日光によって行われたのか、または樹木自身の内部に何らかのリズムの元があって行われたのかはまだわかりません。

しかし、論文の共著者であるハンガリー科学アカデミーのAndrás Zlinszky博士は「分子レベルでのクロノバイオロジー(時間生物学)は非常に発達しています。特に植物の日常的な周期性についても遺伝子レベルで研究されています」といいます。

植物の「動き」は、光合成や細胞の水分バランスに非常に密接につながっています。こうした植物の形状変化を捉えることは、冒頭に掲げた「小さな植物」では検出は非常に困難で、かえって大きな樹木を広範囲にマッピングすることでわかることがある、と論文の共著者ウィーン工科大学のNorbert Pfeifer博士は言います。

「次はこうした樹木の夜間の動きのデータを蓄積、定量化し、水の吸収量などとも合わせて研究していきます」とPfeifer博士。

観察された植物の動きと水分補給を調べることで、より植物の概日リズムとその背景が明かされていくことでしょう。

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夜は枝が垂れ下がるなんて、まるで木も眠っているみたいー。

参照
Quantification of Overnight Movement of Birch (Betula pendula) Branches and Foliage with Short Interval Terrestrial Laser Scanning

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