やってみよう!快眠TIPS

照明の浴び方で眠りの質が変わる!?「睡眠と光」のいい関係

太陽の光が人の生活リズムに影響を与えることは知られていますが、照明の光も同じように影響力を持っていることは、あまり知られていません。家の中で、オフィスで、夜の街で、私達は毎日さまざまな照明の光を浴びます。照明の光と上手く付き合うことが、睡眠や朝の目覚め、ひいては生活リズムや健康にも関わっています。
生活シーンに合わせて光をカスタマイズできるスマートLED照明「Hue」で注目を集めているフィリップス ライティング ジャパンの追越さんに、光が及ぼす影響と、光との上手な付き合い方を教えてもらいました。
 


今回教えてくれたのはこの方
フィリップス ライティング ジャパン マーケティング部
追越隆則さん
チャネルマーケティングおよび製品担当。Hueの日本での普及に日夜奮闘中。Hue愛好家

自然光も照明の光も、体内時計をリセットする力がある

照明の発達により、私達は常に光の中で生活することができるようになりました。日が沈んだ後でも、真夜中でも、スイッチ1つで明るい光をつけることができます。
しかしまだ電気がない時代には、人は太陽が昇ったら起きて活動し、日が沈んで暗くなったら眠っていました。実はこのリズムが、現代の人間の中にもしっかり備わっています。

周りに光が全くない環境(たとえば、極地の冬や地下の洞窟など)で、好きなときに起きて好きなときに寝ていいと言われると、ほとんどの人は24時間よりわずかに長い周期で1日を過ごします。私達の体内時計は、時間を知る手がかりがなければ、毎日24時間を約15〜30分ずつオーバーしていきます。
なお、このズレ方には個人差があり、逆に24時間より短くなる人もいます。
体内時計が1日30分ずつズレると、24日ほど後には昼夜が逆転してしまいます。

このズレをリセットして、毎日同じ時間帯の生活ができるようにするのに最も効果的なのが「光」です。
朝に光を浴びると、起床後14〜16時間後に睡眠を促進するホルモン「メラトニン」が産生され、「今が眠りに最適な時間です」と体に伝えます。通常、メラトニンが産生されるのは夜中の暗い時間に限られ、このときにスムーズな寝つきが得やすくなります。

リセットの力がある光は、自然光だけではありません。目覚めて1〜2時間の間に受ける強くて明るい光ならどんなものでも影響があり、室内の照明も含まれます。

目覚まし時計より光を浴びた方が、スッキリ目覚められる

光はリズムをリセットするだけでなく、朝の目覚めを良い状態にする力もあります。

多くの方は朝起きるときに、目覚まし時計を使っているのではないでしょうか。
その昔、音は身の危険を察知するための重要な情報でした。大きな音が突然鳴るのは、危険が迫っていることを示します。目覚まし時計で起きるのは、人の体にとってこの状況と同じようなもの。知らず知らずのうちに心身に負担がかかっています。

フィリップスがスイスのバーゼル大学と共同で、目覚まし時計が鳴る前に徐々に光の量を増やすテストを実施した結果、暗闇の中で目覚めるのと比べて、目覚めた直後から「コルチゾール」の濃度が上昇することが分かりました。
「コルチゾール」はストレスホルモンで、朝目覚めると濃度が自然に上昇し、活動を始める態勢を整えやすくします。フィリップスの報告によると、徐々に明るくなる光で目覚めると、よりスムーズに自然に活動態勢に入れるのです。
さらに、夜明けを再現した人工光を浴びると、かなり後の時間帯になっても、幸福感、気分の良さ、認知能力といった主観的要素が改善することも報告されています。

また、オランダのフローニンゲン大学が実施した別のテストでは、光を浴びて目が覚めると、主観的な眠気が少なくなり、末端の皮膚温度が下がることがわかりました。
フィリップスが検証したところ、手足が温かくなるとすぐに眠りに落ちてしまいますが、手足が冷えると覚醒状態が強まることが報告されています。光を浴びて目覚めることで、スッキリと目覚めることができると考えられます。

日中に浴びる光の量が多いと、よりよい眠りになる

光の影響は朝だけではありません。日中の光も人に大きな影響があります。
日中に光を浴びる量が十分でないと、睡眠が乱れることがあります。特に光を浴びる量が室内の照明環境にかかっている人、たとえば1日のほとんどを室内で過ごす会社員や学生などに当てはまります。

2008年にフィリップスとイギリスのサリー大学が実施した、職場の照明に関する共同テストで、日中はブルーが入った強い白色光が有益なことがわかりました。
フィリップスによると、この光を日中に浴びた多くの人が、覚醒状態や調子がいいと評価し、夜の疲労に悩むことも少なく、睡眠の質が向上したと報告する結果になりました。このことは日中に浴びる照明光の量を増やせば、夜中の睡眠が改善されることを示していると考えられています。

日中に多く光を浴びると夜間のメラトニン分泌が増え、よりよい睡眠に近づくことができます。そして朝の光でリセットした体内時計のリズムを盤石なものにしてくれます。
外に出て太陽の光を浴びられるのならいいですが、1日オフィスの中にいる人などは室内の照明を替えることで対応できます。光の量が調節できて、日中の光を増やすことのできる照明システムがあれば、1日のほとんどを室内で過ごしている人の環境もかなり改善できるのです。

夜に明るい光を浴びると、眠りにつくのがむずかしくなる

昼夜を問わず、光はいつでも覚醒状態を強めます。日中に覚醒状態になるのはたいてい好ましいですが、夜に目がさえて眠れないのは困ります。

夜に明るい光を浴びるとメラトニンの分泌が抑制され、眠りにつくのがむずかしくなり、翌朝の目覚めにも影響します。目が光を受けてから数分以内にメラトニンの抑制が始まります。光を受けるのが眠る時間に近いほど、眠れなくなる作用が強くなります。

フィリップスの研究によると、人にさまざまな種類の光を浴びせて、夜に浴びる光のうち一番眠りの妨げにならないものを調べたところ、暗闇が最も影響が少なく、次に黄色やオレンジなどの暖色系の明かり、通常の室内灯と続き、日中に良いブルーの強い明るい照明が最も睡眠の妨げになるという結果が出ています。
良質の睡眠を取るためには、昼と夜とで浴びる光を変えるのがよく、夕方以降は暖色系の明かりでリラックスして、就寝前の1〜2時間は明るい光(とくにパソコンやスマホなどの電子機器が発するブルーライト)を浴びないようにすることが大切と報告されています。そして寝る時は寝室を十分に暗くすることも大切だそうです。

またフィリップスが調査したところ、金曜の夜に出かけて明るい光をたくさん浴びると、体内時計が少し遅れるという報告もあります。
夜に明るい光をたくさん浴びて寝るのが遅くなると、翌日の目覚めも遅くなって、朝の光を浴びることがないとなおさら体内時計がズレます。こうして週末に睡眠時間が大幅にズレると、月曜日の朝がつらくなります。これが「ブルーマンデー」の一因にもなっていると考えられています。
こうなったときは、朝に職場の照明以外にもできるだけ光を浴びるようにするのが大切とのこと。すると体内時計が調整され、多少のズレならリセットすることが可能と言われています。

光をカスタマイズして心地よく生きる時代へ

現在の一般的な家庭では、室内照明の光の強さや色を調整して切り替えることはほとんどできません。しかし、健康には体内時計や睡眠のサイクルが安定していることが不可欠で、それには光と暗闇の切り替わりがはっきりしていて規則的であること、つまり「朝は徐々に明るくなって、日中は強い光、夜中は赤みのある光があってほんの少し」がとても有益です。
最新のLED照明の分野では、こうした研究開発が注目を集め、盛んになってきています。

フィリップスのスマートLED照明「Hue(ヒュー)」シリーズもその1つです。
市販の照明のほとんどは、白っぽい光とオレンジ系の光どちらか1色だけですが、「Hue」は1つの照明でどちらの光も演出できます。さらに以下のように、体内時計や睡眠のリズムに合わせて開発した4つのライトレシピで生活をサポートします。

  • 集中する光…太陽の真下にいるような強くて明るい青白い光で、仕事や勉強など作業を集中して行う時間帯に最適です。
  • やる気を出す光…白っぽい自然な光で、体を動かして活動するときにいちばんふさわしい明るさです。
  • 本を読む光…電球色に近いオレンジがかった光で、目が疲れにくく本を読むときにぴったりの光です。
  • くつろぐ光…夕焼け色の光で疲れをとるためのモードです。ゆったり食事を楽しんだり、ソファで横になってリラックスするときなどに最適です。

この他にも、目覚めや就寝に合わせて点灯や消灯をスケジューラーでセットできたり、好みに合わせて色を微調整することもでき、さわやかな目覚めから穏やかに眠りにつくまでの1日を、シーンに合わせた最適な光にカスタマイズすることができます。


私達は思っているよりもずっと光に敏感です。
家のインテリアにはこだわっても、照明のことまで考えている人は滅多にいません。でも実は、毎日当たる照明の光を考慮することで、心地よい睡眠や心身の健康をキープしたり、生産性や創造性が向上できる可能性があるのです。
これからはただ照明があるだけでなく、照明の光をコントロールする時代。光を積極的にカスタマイズして、より快適な生活を実現してはいかがでしょう。

出典:The effect of light on our sleep/wake cycle

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