やってみよう!快眠TIPS

最近の注目ワード「睡眠負債」のメカニズムを知っておこう

最近よく耳にする「睡眠負債」という言葉。少しの睡眠不足が借金(負債)のように積み重なってしまうことですが、なぜ負債が溜まるのか、溜まると心身にどのようなリスクがあるのかなどを分かっている方は、意外と少ないようです。注目されている今だからこそ、しっかり知っておきましょう。

睡眠時間6時間未満が増加。日本は世界の中でも睡眠が短い国

厚生労働省が毎年実施している「国民栄養・健康調査」によると、1日の平均睡眠時間「6時間未満」という人が、2007年には28.4%だったのが2015年は39.5%と、10%以上も増えています。逆に平均睡眠時間「7時間以上」の人は33.8%から26.5%にダウン。日本人の睡眠は少しずつ短くなり続けているのです。

また、経済協力開発機構(OECD)が2014年に行った調査によると、日本人の1日の平均睡眠時間は7時間43分で、1位の南アフリカより1時間30分も少なく、29カ国中、韓国に次いで2番目に短い国という結果でした。

各国の平均的な1日の睡眠時間(2014年)

出典:経済協力開発機構(OECD)調査

1日で見れば少しの睡眠不足でも、借金(負債)のようにだんだん蓄積されていき、体と心と脳にダメージを与えるようになります。それが「睡眠負債」です。
普段、睡眠不足気味な方は、休みの日に遅くまで寝て不足分を補おうとしがちです。しかしこの方法では、疲れを根本からとることはできません。睡眠は、単純な引き算・足し算のようにはいかないのです。

脳の指示を意志の力で無視すると「負債」が溜まる

そもそも睡眠は、発達した大脳を効果的に休めるために進化してきた生命現象と言われています。私達人間の脳は、他のほ乳類や鳥類などと比べても圧倒的に大脳が発達しています。そのぶん、他の動物よりも眠りが必要なのです。

筋肉の疲れは横になって休むだけでも解消しますが、脳の疲労は睡眠によってしか回復しません。そして、脳の「休み方」にも、部分によって違いがあります。

脳には「眠る脳」と「眠らせる脳」があります。前者が大脳、後者が脳幹です。
脳幹は大脳がオーバーヒートしないよう、「眠りなさい」と指示を出します。それがいわゆる「眠くなる」状態です。
このとき、脳幹の言うことを聞いて眠ればベストなのですが、人は意志の力で睡眠を削ることができてしまいます。つまり、大脳が「眠いけどもうひと頑張りしよう」などと判断できてしまうのです。

こうした日々が続くことで、じわじわと「睡眠負債」が溜まっていくことになります。
大脳がムリをすると、創造的な思考作業や論理的な判断は難しくなります。記憶力も落ちてきて、学習した内容も定着しません。睡眠を削って勉強するのは、ある意味逆効果なのです。

睡眠負債は体だけでなく、心の状態も崩すことに

睡眠負債による体への影響で、第一にあげられるのは免疫力の低下です。睡眠が不足すると風邪を引きやすいと言われるのはそのためです。同様に、アレルギー性疾患も発症しやすくなります。
さらには、肥満、糖尿病、心臓病のリスクも高まるなど、さまざまな悪影響が出てきます。

同じく、心と脳のコンディションも崩れてきます。睡眠が不足すると交感神経を過剰に活動させてしまうため自律神経が失調し、心のメンテナンスが不十分になるのです。
集中力が低下したり、注意維持が困難になったり、意欲が落ちたり、イライラしやすくなったり。これらは、睡眠不足が脳の機能を低下させるために起こる現象なのです。

自分にとっての必要な睡眠の「量」(=睡眠時間)が不足して、累積した睡眠負債を週末で一気に返そうと寝だめをしようとすると、「リズム」が乱れて睡眠の「質」が悪くなってしまい、かえって逆効果です。
睡眠が不足していることが分かった場合は、週末で一気に取り戻そうとせず、寝る時間を毎日少しずつ早める方法をおすすめします。


自分に「睡眠負債」があるかどうかの目安の1つは、上で説明した通り「休みの日に遅くまで寝て不足分を補おうとしがち」かどうかですが、これ以外にも睡眠の状態が悪くなっているサインはいくつかあります。
こちらの記事《自分に最適な睡眠が見つかる!「睡眠日誌」で眠りをチェック》で悪い睡眠のサインを紹介していますので、自分の睡眠が悪いかどうか知りたい人はぜひチェックしてみてください。

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