寝具の色で眠りは変わる? 赤いシーツはダメですか?

睡眠ライブラリー
白濱龍太郎先生の睡眠なんでも相談~その3

寝具の色で眠りは変わる? 赤いシーツは?

日本睡眠学会認定医の白濱龍太郎先生に、眠りに関する疑問を相談するシリーズ企画。第3弾は「赤いシーツはダメですか?」という質問です。

白濱先生からのお答えは「気持ちの問題ではあるけれど、アースカラーがオススメ」とのことでした。はたして「赤いシーツは眠りの質を下げるのか?」。白濱先生からのアドバイスをご紹介します。

色が眠りに与える影響は「気持ちの問題」ではある

たとえば、ビジネスマンに「勝負ネクタイは赤!」という人がいるように、赤い色は心を奮い立たせてくれるイメージがあります。睡眠には「交感神経」と「副交感神経」という自律神経の働きが影響しますが、「心が奮い立つ」というのは、交感神経が優位な状態であって、リラックスして眠るにはふさわしくないということはいえるでしょう。

色が睡眠に与える影響について、明確な研究がなされた報告は聞いたことがありませんが、自律神経への影響があることはたしかです。

とはいえ、では寝室に赤系は避けるべきかというと、一概にそうとも言い切れません。寝室の照明器具は暖色系の光が望ましいといわれています。暖色系、つまり赤系の色ですからね。

色から受ける心の動きには、刷り込み効果の影響もあるでしょう。結論としては、自分が「気分いい」「リラックスできる」と感じる色合いであればいいのであって、色そのものにあまり神経質になる必要はない、ということになります。

一般的には「アースカラー」がオススメです

色彩と自律神経の関係についての研究としては、たしかに赤などの暖色系の色を見ると体温や脈拍数が上がって、交感神経が優位になるといった報告もあります。ただし、そうした研究は極端な色づかいを施した状態での測定結果です。一般論になりますが、寝室で使うシーツやカーテンなどの色づかいで配慮するべきなのは、どんな色であれ「きつい色は避ける」のがベターということです。

睡眠の質を高めるには、副交感神経が優位なリラックスした状態でベッドに入るのが望ましいことは、『世界睡眠会議』読者のみなさんであればすでにご存じでしょう。色と自律神経の関係で副交感神経を優位にすることを前提とすれば、森の「緑」、空の「青」、土の「茶」など、いわゆる「アースカラー」が、スムーズにリラックスするためにオススメ、ということはいえますね。

【まとめ】
色にまで配慮して、寝室環境を考えるのはいいことです!

白濱先生のお話をまとめると、「赤いシーツはダメ!」という俗説にはさほどこだわらなくていい。でも、心理的な相関関係を考慮すると「どぎつい色は避け、アースカラーの柔らかな色づかい」がオススメ、ということです。

なんにせよ、ぐっすり眠れる生活を続けるために寝室の環境は大切です。寝具やパジャマなどにまったく無関心でいるより、色にまで配慮して寝室を「いい状態にしよう」と考えるのは、睡眠の質を高めるためにもきっとプラスになるはずです。

チョコレートを寝る前に食べると安眠できるって、本当ですか?』でもお伝えしたように、毎日ぐっすり眠るためには生活習慣を「眠り中心主義」に整えていくことが大事です。シーツの色を気にしすぎるより、快眠のための生活習慣をまとめた『ぐっすり心得』を、少しでも実践してみるのがいいですよ!

(世界睡眠会議編集部)

白濱龍太郎先生
白濱龍太郎先生
筑波大学医学群医学類卒業。東京医科歯科大学大学院統合呼吸器病学修了(医学博士)。東京医科歯科大学呼吸器内科、東京共済病院呼吸器内科、東京医科歯科大学睡眠制御学睡眠センターを経て、現在、医療法人RESM理事長。社会医学系指導医、日本睡眠学会認定医、日本医師会認定産業医。
著書:『9割の不眠は「夕方」の習慣で治る』(SB新書)『人生が劇的に変わる睡眠法』(プレジデント社)『誰でも簡単にぐっすり眠れるようになる方法』(アスコム)など

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