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世界トップレベルの
睡眠研究チームが
あなたの眠りを
解析してくれます!

世界トップレベルの睡眠研究チームがあなたの眠りを解析してくれます!

「勤労者のメンタルヘルスと睡眠の関係」を
解き明かす
研究資金を募集中!

2018年5月31日(木)までの期限で、筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)が『人はなぜ眠る? 最適な睡眠とは?「睡眠の謎」に最新の科学で迫る』をテーマとしたクラウドファンディングを実施しています。

Ready for
『人はなぜ眠る? 最適な睡眠とは?「睡眠の謎」に最新の科学で迫る』

寄付を募っているのは、「勤労者のメンタルヘルスと睡眠の関係」を解き明かすための研究資金。この研究プロジェクトでは、大学、企業などに雇用されている人、約1000人を被験者として、睡眠状態を計測するデバイス(活動量計)を1週間装着したデータと、調査票(アンケート)を集め、睡眠とメンタルヘルスの相関関係を検証。睡眠障害やメンタルヘルスなど睡眠障害に関連した病気の治療の突破口を探ることを目的としています。

「今回の研究では腰に装着するタイプのデバイスを使用して睡眠の状態を計測します。睡眠に関する疫学調査では、睡眠時間や状態についてもアンケート形式の自己申告をもとにしたものがほとんどで、こうしたデバイスを用いてきちんと計測した実験は、世界的にもあまり例がないんです」(IIIS機構長 柳沢正史教授)

被験者は、まず「調査票」に回答。睡眠計測デバイスを、入浴時を除く24時間装着し、「睡眠日誌」も記入します。

睡眠日誌画像

クラウドファンディングでは、2万円を寄付すると、被験者と全く同じデバイスを装着し調査票などに回答。世界的研究機関が実施する研究内容を実体験できるとともに、研究チームが睡眠を解析した「結果報告書」が届けられます。さらに、3万円の寄付なら、この結果報告書に産業医が個別の解説コメントをつけてくれることになっています。

いずれも、結果報告書のほかに、IIISからのお礼状や、今回の研究プロジェクトの報告書も届きます。調査票やデバイスのやり取りは郵送などで行うので、筑波大学まで足を運ぶ必要はありません。

柳沢正史教授は
睡眠研究の第一人者

IIIS機構長で、今回のプロジェクトの中心メンバーである柳沢正史教授は、1998年に睡眠障害のひとつであるナルコレプシー(日本では居眠り病などとも呼ばれる発作的睡眠)に関与する脳内神経伝達物質「オレキシン」を発見するなど、世界的な睡眠研究の第一人者として実績を重ねています。

2016年には紫綬褒章を受章。今年1月には「学術、芸術などの分野で傑出した業績をあげ、わが国の文化、社会の発展、向上に多大の貢献」した人に贈られる朝日賞(2017年度)を受賞するなど数々の受賞歴があり、ノーベル賞候補として毎年のように名前が挙がっている研究者でもあるのです。

そんな、世界的睡眠研究者のチームが、自分の睡眠を、実際の疫学調査と同様にきちんと解析してくれるなんて、かなりうれしくないですか?

この調査で
「睡眠の謎」に
迫れるかも!?

筑波大学のIIISを訪ね、柳沢教授にお話を伺いました。

IIISの外観。
IIISの外観。あいにくの雨でしたけど……。

Q. この調査で
解明を目指す
「睡眠の謎」って
何ですか?

睡眠科学には、2つの大きな謎があります。ひとつは、睡眠がどうやって制御されているか。つまり、毎日の睡眠量がどのように決まっているとか、「眠気」のメカニズムですね。驚くべき事に、眠気とは何かということが、現在の神経医学の言葉ではまだ説明できないんです。

今回のプロジェクトの目的のひとつとして、真性のショートスリーパーやロングスリーパーの人を探しだして、必要な睡眠量を決める遺伝子を見つけていきたいと考えています。もしそういった遺伝子を本当に見つけることができたら、睡眠の制御機構の解明に大きく近づきます。

もうひとつの謎は、人はなぜ眠らなければならないのか。つまり、睡眠の機能です。眠っている間に記憶が整理されるというのは、おそらく本当でしょう。でも、コンピューターにたとえるならオフライン状態である睡眠時に、記憶を整理しなければならない理由はまだ説明できません。オンラインのまま整理できるほうが進化論的には有利だと思うのですが、そんな動物はいないんです。睡眠とメンタルヘルスの疫学調査から、睡眠の機能面について何かヒントが見えてこないかと期待しています。

「人はなぜ眠るのか」という疑問は、ギリシア時代の哲学者がすでに問うていますが、いまだにまったく解明されていません。まさに人類の命題でもあります。

Q. 働く人を対象にした
調査で、
まず明らかにしたいことは
何でしょう?

どんな結果になるのか、やってみなければわからないので明言はできませんが、睡眠時間とメンタルヘルスの相関関係をグラフにしたとき、短すぎたり長すぎる睡眠パターンの場合に問題が起きやすいという「U字」になることを実証できるのではないかと期待しています。

睡眠時間が不足した状態、つまり睡眠負債がたまっているとメンタルヘルスに問題が起こりやすいことはよく知られています。逆に長すぎる睡眠時間にも、睡眠時無呼吸など別の問題が関係していることが多いんです。

この調査を通じて、人には最適な睡眠時間があって、たとえば自分で睡眠時間を削ってしまうような生活習慣はよくないことなんだと、科学的データとともに社会にメッセージとして発信できるといいですね。

オブジェが配されたIIISのラウンジ
オブジェが配されたIIISのラウンジ。お洒落!

Q. 日本人には、
テスト前の徹夜を
自慢するような
文化もありますよね。

世界の中でも、日本や韓国などアジアの国は睡眠時間が短いという調査結果もありますが、そうした文化的なバイアスがかかっているのかも知れません。でも、おっしゃるような睡眠時間と成績の相関については、エビデンス的にはまったく逆、ちゃんと眠っている学生の方が成績がいいことがアメリカでの調査などで実証されています。

もちろん、あくまでも相関なので、眠ることで成績が良くなるのか、成績もよく自己管理ができる人だからちゃんと眠る時間を確保できているのか、その実際はわかりません。いずれにしても、ひと晩徹夜したときの脳は「ほろ酔い」と同じような状態になると報告されています。徹夜して忙しさをアピールする人もいますが、ほろ酔いで仕事するのが自慢できることですか? と問いたいですね。

Q. 柳沢先生自身、
どんな睡眠ライフを
心掛けてますか?

「タイムインベッド、つまり就寝して起床まで7時間を確保すること」と、「週末を含めて午前0時から7時という就寝時間をあまり変えないようにすること」ですね。

今、私は筑波大学にあるこのラボで働いているわけですが、しっかりと睡眠をとる生活習慣という面で考えると、筑波の環境は本当に素晴らしいんです。今日は雨なのでクルマで来ましたが、いつもは自転車で、通勤時間は6分です。

日本ではことに東京一極集中が加速しています。でも、たとえば六本木ヒルズに住んで六本木ヒルズで働けるならいいですが、都内で働いている多くの方は、通勤に片道1時間かかるくらいは普通になってしまっているでしょう。

実は、通勤時間と睡眠時間には、直線的な強い相関関係があります。わかりやすく言うと、通勤時間が片道1時間増えると、睡眠時間が1時間減るんです。電車の中で寝てるからいいだろうと言う人もいますが、睡眠学者に言わせれば電車の中での居眠りなんて、脳波を計測すれば「N1」(入眠期ともいわれる浅い眠りの状態)と覚醒をいったりきたりするだけの「まどろみ」状態ですから。

Q. パワーナップと呼ばれる
「昼寝」がいいとも
いわれますが?

20分程度のナップであればN2くらいまではいくでしょうから、電車の居眠りよりはいいですね。ただ、N3(深睡眠)までいってしまうと、今度は寝起きが悪くなってぼんやりしてしまうこともあるから注意しなくてはいけません。

いずれにしても、パワーナップは非常手段。眠くて午後のパフォーマンスが落ちてしまうという方には有効ですが、昼寝なんてしなくても日中に眠気を感じるようなことがない程度に充分な夜の睡眠をとる、しっかりした睡眠習慣で毎日を過ごせるのがベストです。

Q. 睡眠文化を
ちゃんと考えるのは、
一極集中の社会構造への
警鐘でもありますね。

その通りです。なにもアメリカが素晴らしいというわけではないですし、アメリカでも大都市にしかない仕事はありますが、たとえば、IT企業がたくさん集まっているシリコンバレー(サンフランシスコ郊外のサンノゼを中心とした地域)も、東京の感覚からすれば田舎です。

日本も、東京一極集中を脱して、多様な地方の町で豊かに暮らせる、豊かな睡眠を確保できる社会が実現していけるといいですね。

ラウンジの大きなソファ
ラウンジの大きなソファが「ムアツ」でした!

『世界睡眠会議』では、
IIISに今後も
注目していきます!

柳沢教授、ありがとうございました。

「勤労者のメンタルヘルスと睡眠の関係」は、日本社会のあり方にまで関係していることが、痛切に実感できました。

IIISでは、「睡眠の機能と睡眠覚醒制御機構の解明」「睡眠障害と、それらに関連する病態の解明」「睡眠障害の予防法・診断法・治療法の開発」という3つのミッションを掲げ、10以上の研究グループがさまざまなアプローチでの研究を行っています。

発表される研究成果は医学的なものが中心ですが、『世界睡眠会議』としても注目したい、普通の人の日常生活に関わるレポートもしばしば発表されています。今回の柳沢教授へのインタビューをきっかけとして、今後は『世界睡眠会議』でもIIISの研究成果に関する話題をお届けしていくことをお約束してきました。お楽しみに。

クラウドファンディングへの寄付(法律用語では「寄附」)は、確定申告すると寄附金控除など税制上の優遇措置を受けられます。興味のある方は『Ready for』のプロジェクト紹介ページをチェックしてみてくださいね!

筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)
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『人はなぜ眠る? 最適な睡眠とは?「睡眠の謎」に最新の科学で迫る』

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