睡眠研究部
ぐっすり眠れるサプリの開発現場を直撃!(前編)
睡マーのみなさん、おはようございます!
サッカー大好きタレントの横山愛子です。
今回は、世界睡眠会議の応援企業と、わたしたち睡眠研究部のコラボスペシャル第一弾。あの「ライオン」との企画です。
世界睡眠会議を応援しているということは、睡眠について応援している企業。睡眠を応援するってこと。でも、ライオンが睡眠の何を応援しているの?そのあたり、直撃レポートしてきます!
睡眠サプリを食べてみたら、おおっ!
ライオンといえば、お口や身体、衣類などをケアする日用品メーカーだと思ってました。「睡眠」とは、あまり関係ない気がします。
ところが!
睡眠研究部員になった時、編集部からあるサプリメントの試供品をもらったんです。
そう、それが『グッスミン 酵母のちから』。
「ぐっすり眠って、すっきり起きる」ためのサプリメントです。摂取方法は、就寝前に1日4粒を目安に食べるだけ。ライオンに、こんな商品があったんですね。
私の場合、寝付きはいいし、朝もわりとスムーズに起きられる方なので、「あまり関係ないかな」と思いつつ、食べてみました。何日か飲み続けると効果が実感できるはず、と聞いていたのですが、その翌朝……。
おおっ。
スッキリ!
「よく寝たぁ〜!」と思わず声が出てしまうほどぐっすり眠って、すっきり起きることができたんです(あくまでも、個人の感想ですよ)。
これは、睡眠研究部としても見逃せません。
一緒にもらったパンフレットとかを見てみると、いくつか「もっと知りたい!」と思うことがありました。これはもう、直接研究者の方に聞くしかない! というわけで、研究所に突撃です。
研究所にやってきました!
ここが、ライオンの小田原研究所です。
えっ、写真が引き過ぎててよくわからない?
はい、これで看板の文字もちゃんと読めるでしょ。
今日はこの研究所に潜入してグッスミン 酵母のちからを実際に開発した研究者の方にいろいろお話を伺います。
と、ロビーで待っていると、ソファーの近くのマガジンラックに、こんな本が置いてありました。
ライオンの研究開発本部が発行しているLion Science Journalという小冊子。2015年3月号が、なんと「睡眠」特集です。
私は知らなかったけど、ライオン、どうやら「睡眠」にはかなり本気みたいです。
さて、約束の時間になって、研究者の方がいらしてくださいました。
なんだか、いきなり打ち解けちゃってる笑顔ですね。私は初めての突撃取材で少し緊張していたのですが、研究者の物井さんが優しく迎えてくださって、思わず笑顔になったところなんですよ。
ライオン株式会社
研究開発本部 機能性食品研究所
主任研究員
物井則幸さん
それでは、物井さん。よろしくお願いします!
物井さんにいろいろ聞いてみました!
いきなりですけど、そもそも、ハミガキや洗剤のライオンが、なぜ睡眠サプリメントを商品開発することになったんですか?
ライオンにはもともと「人々の日々の健康をサポートしたい」という思いがあり、その結果として実際の寿命と「健康寿命」の乖離を少なくすることに貢献したい、と考えています。
最後まで健康に寿命を全うするために、わたしたちは3つのキーワードを掲げているんですね。
・栄養
・運動
・休養
です。(横に読んでね)
この中の「休養」とは、すなわち「睡眠」のこと。睡眠は、ライオンにとって重要な研究テーマなんですよ。
そうなんですね。じゃあ、睡眠の研究はやってたってことですか?
はい、その通りです。今回の『グッスミン 酵母のちから』は薬品ではなく食品です。これまでの健康科学研究で蓄積してきた技術などを活用しながら、食品である睡眠サプリメントの開発に取り組んだ、ということですね。
今、日本ではとてもたくさんの方が「自分の睡眠には問題がある」と感じているという統計があります。十分な睡眠が取れないと仕事の効率が落ちて、ある先生の試算によると年間で約3.5兆円の経済損失があるともいわれています*1。いわば、睡眠は日本の社会問題でもあるということですね。
*1 Takemura et al, Geriat Med., 45 ,679-685,2007
すごい、研究してたんですね!
でも、睡眠に役立つサプリメントを開発しようとなったことには、なにかきっかけとかあったんでしょうか?
そうですね。
手軽に食べていただけるサプリメントにすることで、より多くの方に質のいい眠りを、という思いです。
これまでとは異なる新しい眠りのメカニズムを探求して、世界の論文や学会の情報をチェックする作業を続ける中で、「アデノシン受容体」が自然な深い眠りにとって大切な働きをしていることがわかりました。
それが、サプリメント開発へのスタートラインになったのです。
う、あ、ア、アデノシン、ですか?
はい、その通りです。
アデノシンというのはアデニンとリボースの化合物で……、と説明してもややこしいので、わかりやすく例を挙げると、徹夜すると翌日はぐっすり眠れるのはアデノシン受容体が活性化するからです。
また、コーヒーなどでカフェインを摂取すると眠れないといわれるのは、カフェインがアデノシン受容体をブロックしてしまうからなんですね。
つまり、アデノシン受容体は人間の身体がもともと備えている、深く眠るための秘密兵器みたいなもの、っていうことでしょうか?
ははは、兵器ではないですけど、そんな感じです。
ともあれ、アデノシン受容体を活性化するためのアデノシンに近い働きをする「素材」に的を絞って探索すれば、よいサプリメントができるのではないかということで、この研究の第一人者である筑波大学の裏出良博教授との共同研究がスタートしました。
「素材」っていうのは、食品としての成分、つまりグッスミン 酵母のちからに配合されている、「清酒酵母」のことですね。
はい、その通りです。
つまり、アデノシン受容体を活性化させる「アデノシン」と同様の働きをする食品素材の探索をして、見出されたのが機能性関与成分「清酒酵母 GSP6」だった、ということです。
ちなみに、これが清酒酵母の電子顕微鏡写真です。
かもすぞー
わあ、なんだかプチプチしてて美味しそう!
清酒酵母そのものは食べてもそんなにおいしくないですよ(笑)。
グッスミン 酵母のちからで使っているのは「清酒酵母 GSP6」と呼ばれる清酒酵母で、秋田の『新政酒造』の蔵付き酵母から選別育種したものです。『新政』のお酒はおいしくて、私も大好きですけどね。
清酒酵母が含まれる粉末が、これですね。
へえぇ、きな粉みたいで、やっぱり美味しそう。
どれどれ……。
ちょっとくしゃみでそう・・・。
あ、ほのかに酵母の香ばしい匂いがします。私はこの匂い、好きかも。
ところで、いきなり清酒酵母でいこう!って決まったわけじゃないですよね?
ほかにも、いろんな食品素材を試したんですか?
そうですね、世界中で「睡眠によい」といわれているようなものをいろいろ試しました。
ラベンダーや、
ユーカリ、
クルクミン(ウコンの黄色い色素)、
パッションフルーツなど、おおむね80種類くらいの素材をスクリーニングして、最終的に清酒酵母の機能が確認できました。
なるほどぉ。
ところで、スクリーニングって具体的にはどんなことをやるんですか?
お、いい質問ですね。
そんなこともあるだろうと思って、実験用具を用意しておきました。
さ、まずはこの白衣を着てください。
え?
そうなんですね。あ、これですか。モゾモゾ……。
はい、先生、準備できました!
というわけで、私、横山愛子は身体を張って実験の作業を体験してみることになっちゃいました。
どうなることか……。
